海外競馬ニュース 2021年08月05日 - No.29 - 4
スマレン騎手に敬意を表してチャリティ・サイクリングを開催(アイルランド)[その他]

 偉大なアイルランド競馬界の関係者たちは、昨年9月に他界した伝説的なジョッキー、パット・スマレン騎手に敬意を表して9月に開催されるチャリティ・サイクリングに参加する。このチャリティ・サイクリングはその行程の途中に、7つの競馬場と2つの牧場に立ち寄る。

 9月25日(土)に開催されるチャリティ・サイクリング「コースト・トゥ・カラ(Coast to Curragh)」には、ルビー・ウォルシュ氏(元騎手)、ジョニー・ムルタ氏(元騎手・現調教師)、ポール・カーベリー氏(元騎手)、ジョセフ・オブライエン氏(元騎手・現調教師)、フラン・ベリー氏(元騎手)、チャーリー・スワン氏(元騎手・元調教師)、バリー・ジェラティ氏(元騎手)、ポール・タウネンド氏(騎手)、パトリック・マリンズ氏(騎手)、ケビン・ブレイク氏(競馬評論家)、ゲイリー・オブライエン氏(競馬キャスター)など、人気ある競馬関係者が多数参加する。

 このユニークなイベントの総距離は155kmで、レイタウンの海岸からスタートし、カラ競馬場でゴールする。集まったお金は、スマレン騎手に敬意を表してキャンサー・トライアルズ・アイルランド(Cancer Trials Ireland)に寄付される。

 このチャリティ・サイクリングの途中で、参加者はギルタウンスタッドに立ち寄りハーザンドとふれ合える。ハーザンドは2016年英ダービー(G1)でスマレン騎手に初勝利をもたらし、その数週間後にこのコンビは愛ダービー(G1)も制覇した。

 チャリティ・サイクリング「コースト・トゥ・カラ」は、膵臓がんで母オリーブさんを亡くした本紙(レーシングポスト紙)の配信番組「アッピング・ジ・アンティ(Upping The Ante)」のガヴィン・リンチ(Gavin Lynch)氏が発案した。

 リンチ氏はこう語っている。「これはとても特別なチャリティ・サイクリングになるでしょう。多くの人に参加してもらい、キャンサー・トライアルズ・アイルランドを支援してもらいたいです。これまでに、パディパワー社やセルヴィエ・ラボラトリーズ社(アイルランド)などから素晴らしいサポートを受けています。このチャリティ・サイクリングは健康状態や身体能力のレベルに関係なく参加できますので、ぜひ皆さんに挑戦していただきたいと思います」。

 スマレン騎手の夫人、フランシス・クロウリー氏は、「パットは、膵臓がんについての意識をできるだけ高め、キャンサー・トライアルズ・アイルランドの重要ながん研究活動のための資金を集めることに、明確な目標と固い決意を持っていました。だから、ガヴィンが同じビジョンを共有していることをとても誇りに思い、恐縮していることでしょう」と語った。

 このチャリティ・サイクリングに参加するには、「サイクリング・アイルランド(Cycling Ireland)」のウェブサイトにあるイベントページで登録する必要がある。「コースト・トゥ・カラ・ゴーファンドミー(Coast to Curragh GoFundMe)」のページでは寄付も募っており、「coasttocurragh@gmail.com」にメールを送信すればスポンサーシップカードが入手できる。また、パディパワー社の全ベッティングショップでもこのカードは入手可能だ。
news_2021_29_04_01.png

By David Jennings

 (関連記事)海外競馬ニュース 2020年No.36「パット・スマレン騎手、膵臓がんで死去(アイルランド)

[Racing Post 2021年7月28日「Racing greats gather together for charity bike ride in memory of Pat Smullen」]