海外競馬ニュース 2020年09月10日 - No.35 - 2
ケンタッキーダービーデーの発売金は前年比49.8%減(アメリカ)[開催・運営]

 チャーチルダウンズ社(Churchill Downs Inc.: CDI)は9月5日のレース終了後、「ケンタッキーダービーデー(9月5日)のすべての媒体から得られた発売金は、無観客で場内発売が無かったこともあり、ケンタッキーオークスデー(9月4日)の発売金と同様に、約半分に落ち込みました」と発表した。

 今年のケンタッキーダービーデーの発売金は、昨年の2億5,090万ドル(約263億4,450万円)から49.8%減少して1億2,600万ドル(約132億3,000万円)となった。2002年の1億2,320万ドル(約129億3,600万円)以来最低である。昨年の場内の発売金は2,130万ドル(約22億3,650万円)だった。

 ケンタッキーダービー(G1)にかぎった発売金は、昨年の1億6,550万ドル(約173億7,750万円)から52%減少して7,940万ドル(約83億3,700万円)となった。

 CDIのCEOビル・カースタンジェン(Bill Carstanjen)氏は、「第146回ケンタッキーオークス&ダービーを支持して下さったファンとコミュニティーの皆様に感謝します。来年の5月の最初の週末に開催される第147回ケンタッキーオークス&ダービーでは、熱心なファンの皆様に会えることを楽しみにしています」と語った。

 CDIは次の3つを発売金減少の原因と見なしている。(1)場内馬券発売がなかったこと、(2)1レース当たりの出走頭数が少なかったこと(ダービーが1998年以来最少の15頭立てだったことも含む)、(3)ダービーで断トツの1番人気馬がいたこと。

 新型コロナウイルス感染拡大のために、オーセンティック(Authentic)が優勝した今年のケンタッキーダービーは例年よりも4ヵ月遅く施行され、歴史上最も遅く開催されたダービーとなった。以前ダービーが5月の第1土曜日に施行されなかった例は、第二次世界大戦末期の1945年6月に施行された第71回ケンタッキーダービーである。

 ケンタッキーオークスデーの発売金は昨年の6,020万ドル(約63億2,100万円)から48.8%減少して3,080万ドル(約32億3,400万円)となった。2009年の3,000万ドル(約31億5,000万円)以来最低である。

 ケンタッキーオークス(G1)にかぎった発売金は、昨年の1,940万ドル(約20億3,700万円)から48.5%減少し1,000万ドル(約10億5,000万円)となった。

 今年のダービーウィークのレースには、ホースマン・メディア・馬主だけが立ち会うことができた。

 CDIの声明には、「CDIの役員たちは2020年の無観客のダービーウィークの収益性に満足しています。ただ、これまでのダービーウィークの業績と比較することは難しいと思います」と記している。ダービーウィークは通常CDIにとって、利益を生む原動力である。

 一方、ベルモントS開催日の発売金は、昨年から33.7%減少して6,780万ドル(約71億1,900万円)だった。ベルモントS(G1)にかぎった発売金は3410万ドル(約35億8,050万円)だった。

By Gregory A. Hall

(1ドル=約105円)

 (関連記事)海外競馬ニュース 2020年No.25「ベルモントS開催日の発売金は前年比33.7%減(アメリカ)

[bloodhorse.com 2020年9月5日「Kentucky Derby Day Handle Down 49.8% From 2019」]