海外競馬情報 2016年11月29日 - No.11 - 4
2017年クールモア牧場の種付料(アイルランド)【生産】

 G1を2勝したザグルカ(The Gurkha)は来年、クールモア牧場において種付料2万5,000ユーロ(約288万円)で供用が開始される。もう1頭の新種牡馬プライドオブドバイ(Pride Of Dubai 父ストリートクライ)の種付料は1万5,000ユーロ(約173万円)となる。

 ザグルカは今シーズン、仏2000ギニー(G1)で2着以下を大きく引き離して優勝した。その後、セントジェームズパレスS(G1)とエクリプスS(G1)で2着となり、最後のレースとなったサセックスS(G1)ではガリレオゴールド(Galileo Gold)を下して優勝した。

 一方、プライドオブドバイは2歳時に、生まれ故郷の豪州でブルーダイアモンドS(G1)とイングリスサイアーズS(G1)を制し、G1を2勝した。

 ザグルカの父ガリレオは今シーズン、産駒が1,600万ポンド(約21億6,000万円)以上の賞金を獲得し、欧州サイアーズランキングで向かうところ敵なしである。2017年もクールモア牧場で供用されるが、その種付料は10年連続でプライベート価格のため、金額は開示されていない。

 同じくプライベート価格で供用されるファストネットロック(Fastnet Rock)は、ガリレオの牝馬と相性が良く、今シーズンは2歳のG1優勝馬であるイントリケートリー(Intricately)とリヴェット(Rivet)を送り出した。

 来年供用2年目となるグレンイーグルス(Gleneagles)は、その種付料が今年の6万ユーロ(約690万円)から4万ユーロ(約460万円)に引き下げられる。また、オーストラリア(Australia)の種付料は5万ユーロ(約575万円)から3万5,000ユーロ(約403万円)へ、ゾファニー(Zoffany)の種付料は4万5,000ユーロ(約518万円)から3万5,000ユーロ(約403万円)へ、マスタークラフツマン(Mastercraftsman)の種付料は3万5,000ユーロ(約403万円)から2万5,000ユーロ(約288万円)に引き下げられる。

 一方、来年から初年度産駒が走り始める三冠馬キャメロット(Camelot)の種付料は、2万5,000ユーロ(約288万円)から3万5,000ユーロ(約403万円)に引き上げられる。

 クールモア牧場のセリ担当部長であるデヴィッド・オローリン(David O'Loughlin)氏はこう語った。「顧客の多くは、英国ポンドで取引しています。このため、私たちはポンドの下落に対応して、多くの種牡馬の種付料を引き下げました。それらの種牡馬は魅力的な種付料となっているので、多くの依頼を受けることを期待しています」。

 「2頭の将来有望な種牡馬を迎えることを嬉しく思っています。2歳時にG1・2勝を果たしたプライドオブドバイは、インヴィンシブルスピリット(Invincible Spirit)とコディアック(Kodiac)のファミリー(牝系)出身であり、非常に見栄えの良い馬です。一方、ザグルカは美しく、素軽く動き、その素晴らしい競走成績と血統に見合った馬です」。


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By Martin Stevens

(1ユーロ=約115円、1ポンド=約135円)

[Racing Post 2016年11月2日「The Gurkha set at €25k in Coolmore 2017 fees」]