海外競馬情報 2007年10月05日 - No.19 - 1
香港競馬との合同賭金プールが承認される(アメリカ)【開催・運営】

 アメリカの馬券購入者は、香港ジョッキークラブ(Hong Kong Jockey Club: HKJC)の賭金プールに直接賭けることができるようになった(賭金プールの合同化)。関係制度がネバダ州ゲーミング委員会(Nevada Gaming Commission)によって承認されたからである。

 この数年間、アメリカの一部の馬券発売所では香港競馬に投票することができたが、賭金はHKJCの賭金プールではなく別個の賭金プールに入れられていた。ネバダ州規制当局の今回の承認によって、香港競馬の映像をアメリカ市場へ配信する上で、大きな第一歩が踏み出されたことになるとHKJCは述べた。

 HKJCは、映像配信および合同賭金プールの扱いに関する契約をネバダ州に本拠を置くラスベガス・ディセミネーション社(Las Vegas Dissemination Co.: LVDC)と結んだ。これまでアメリカのいくつかの州の競馬場は、深夜と早朝に香港競馬の映像を受信し、別個の賭金プールを設けていた。

 HKJCの最高経営責任者ウィンフリード・エンゲルブレヒト=ブレスケス(Winfried Engelbrecht-Bresges)氏は、声明の中で次のように述べている。「HKJCは、競馬・スポーツ賭事事業において世界のリーダーとして活動する所存です。海外市場への進出事業は、その成功に向け正しい方法で進めなければなりません。そのためには、世界中でネバダ州ほど優れた所はありません。同州の規制当局は、競争が激烈なゲーミング業界において世界最高の名声を博しています。ネバダ州はHKJCの国際賭金合同化事業にとって適切な参入地点であると確信しています」。

 LVDCの社長兼最高経営責任者ジョン・ゴーハン(John Gaughan)氏は、「香港競馬の影響は、競馬・カジノ産業全体に急速に広まり、アメリカの馬券発売所と競馬場の事業運営の強化に寄与するでしょう」と述べた。同氏は、香港では2006−2007年のシーズンにおける78日間の開催で、82億ドル(約9,840億円)の馬券発売高(アメリカの年間馬券発売高合計の約半分)がHKJCにもたらされたと述べている。

 HKJCとLVDCの契約は、アメリカで投じられる賭金をHKJCの賭金プールと合同化するために、LVDCをアメリカにおける独占的配信ハブとして認めている。香港競馬に対するアメリカでの勝馬投票に関するすべてのサービスは、LVDCによって提供される。

By The Blood-Horse staff
(1ドル=約120円)

〔The Blood-Horse 2007年9月1日「U.S. commingling of bets on Hong Kong races approved」〕