海外競馬ニュース 2023年10月12日 - No.39 - 3
ビンラディン一族の有力者が1歳セールで250万ポンド以上を支出(イギリス)[生産]

 ビンラディン一族の有力者が英国の馬主の仲間入りを果たすことになりそうだ。モハメド・サレハ・ビンラディン氏(41歳)がタタソールズ社10月1歳セール・ブック1(10月3日~5日)で250万ポンド(約4億5,000万円)以上を費やしたのだ。

 ニューマーケットで開催されたこの権威ある3日間の1歳セールで、ビンラディン氏はサルヒアスタッド(Salhia Stud)名義で牝馬10頭を256万ギニー(約4億8,384万円)で購買した。

 サルヒアスタッド社は2021年11月に英国の企業登記局で登記され、事業内容は「競走馬の馬主の活動」とされている。モハメド・サレハ・ビンラディン氏は同社の大株主として記載されている。

 ビンラディン氏は建設会社MBL社(MBL Ltd.本社:ジッダ)の会長である。純血アラブを繋養するアル・サルヒアスタッド(ジッダ郊外)のオーナーでもあり、1994年に一族から勘当されたアルカイダ組織の創設者オサマ・ビンラディンの甥にあたる。

 サルヒアスタッド社の理事であるホッサム・アルサディ氏は、馬購買エージェントであるリチャード・ナイト氏を通じて購買を監督している。彼はこの組織が英国競馬界に根を下ろそうとしていると語った。

 「私たちはアラブ馬の生産ではかなりの存在感を示していますが、これまでサラブレッドの分野では活動してきませんでした。最近になってやってみることを決意したのです。英国のビジネスにかなり投資しており、多くの分野に関与しています。したがって、英国競馬界にも進出しない理由はないと考え、何ができるのか挑戦してみようと思っています」。

 「長期的な計画です。同じくサウジの組織であるジャドモントファームに触発されてやってみようと思いました。彼らは牝馬10頭からスタートし、現在のような規模に成長したのです。とは言っても、気に入った牡馬がいれば、その馬にもチャンスを与えるつもりです」。

 「ここ英国で長くやっていきたいですし、今後数年間はセリで馬に投資していくつもりです」。

 アル・サルヒアスタッドのウェブサイトによると、ビンラディン氏の馬への情熱は、叔父のバクル・ビンラディン氏から馬を贈られたことから芽生えたという。オサマ・ビンラディンの異母兄弟であるバクル・ビンラディン氏は、建設大手サウジ・ビンラディン・グループの大株主であり元会長であった。

 ビンラディン氏が購買した1歳牝馬の中には以下が含まれる。

 ・ G1・4勝馬バーニーロイの半妹(父ドバウィ)50万ギニー(約9,450万円)

 ・ G2勝馬テレベルムの半妹(父ウートンバセット)40万ギニー(約7,560万円)

 ・ リステッド勝馬シェイズオブブルーの娘(父フランケル)30万ギニー(約5,670万円)

 これらの馬は、サルヒアスタッドと馬主のアドバイザーであるナイト氏が共同で購買した。ナイト氏にとっては、昨年サレハ・アルホメイジ氏(2007年英ダービー馬オーソライズドの共同馬主)のエージェントとして複数の1歳馬を合計2,000万ポンド(約36億円)以上で購買して以来、セリでの最も大きな支出となった。

 アルホメイジ氏は最終的に購買を不履行にしたため、タタソールズ社・ゴフス社・アルカナ社・キーンランド協会は損失を埋め合わせるべく庭先取引あるいはセリで馬を再販売することになった。

 ビンラディン氏のために購買された馬がどの厩舎に入るかはまだ決まっていない。馴致が終わってから決定されるようだ。

 アルサディ氏はこう語った。「まだどの調教師に預託するかは決めていません。馬の馴致が完了して、そのフィードバックをもらうのを待つことになります。それにナイト氏はとても優れたアドバイザーで、私たちの力になってくれるでしょう」。

 「ビンラディン氏はサウジアラビアの実業家として大成功を収めており、馬への愛情は相当なものです。アラブ馬と恋に落ちたのです。しかし彼は英国競馬を支援したいと考えており、初めてサラブレッドを所有することになるのです。これから取り組んでいって、成功することを期待しています」。

By Peter Scargill
(1ポンド=約180円)

[Racing Post 2023年10月5日「Prominent Bin Laden family member spends more than £2.5 million on yearlings at Tattersalls」]