海外競馬ニュース 2023年04月13日 - No.14 - 1
デルマソトガケとコンティノアール、チャーチルダウンズ競馬場に到着(アメリカ)[その他]

 5月6日(土)のケンタッキーダービー(G1)に向けて、日本は順調に発馬機に収まろうとしている。デルマソトガケとコンティノアールが長旅を経て、チャーチルダウンズ競馬場(ケンタッキー州ルイビル)の厩舎地区に落ち着いたのだ。

 JRA(日本中央競馬会)の遠征馬を担当するケイト・ハンター氏は、日本から中東ヘ、そして今回はケンタッキー州へ輸送された2頭は、体力を回復させるため日々体を動かしていると述べた。前走のUAEダービー(G2 3月25日 メイダン)で、デルマソトカゲは優勝し、コンティノアールは3着に入った。また、その前のサウジダービー(G3 2月25日 キングアブドゥルアジーズ)では、2頭はそれぞれ3着と5着だった。

 ハンター氏はこう語った。「輸送は順調でしたが、ドバイからここに至るまでの長距離の旅(アムステルダムを経由しシカゴに到着しルイビルに馬運車で移動)でどうやら疲れているようです。しかし彼らは新たなルーティンと雰囲気に適応しています。今週くつろいでから、レースに向けての調教を始めるでしょう。2頭は満足していて、新たな厩舎を気に入っています。ここの隔離厩舎は本当に素晴らしいのです」。

 デルマソトガケはUAEダービー優勝で"ロード・トゥ・ザ・ケンタッキーダービー"の100ポイントを獲得してダービーへの切符を手にした。コンティノアールは"ジャパン・ロード・トゥ・ザ・ケンタッキーダービー"を通じてダービーへの優先出走権を獲得した(訳注:カトレアS優勝で10ポイント、UAEダービー3着で30ポイント、合計40ポイントを獲得)。

 2頭は隔離されなければならない。日本で馬伝染性子宮炎(Contagious equine metritis:CEM)の検査を受けられなかったのだ。そこでCEMの検査の免除措置のもとで輸入されている。その結果、輸送やレースへの出走は可能だが、交差汚染の予防措置としてほかの馬と一緒の厩舎に入れない。ハンター氏によると、昨年ケンタッキーダービーに出走したクラウンプライドは直接ルイビル入りできたが、今年の2頭はまずシカゴ入りして2日間の検疫を受けてから、ケンタッキーに向かわなければならなかった。

 調教師たちは週末に調教メニューを強化することを考えているようだ。

 ハンター氏は、「ゆっくりと動き始めて、調教メニューを充実させ、長旅の疲れを癒していくことでしょう」と語った。

 デルマソトガケ(父マインドユアビスケッツ)は音無秀孝調教師により管理されており、馬主は浅沼廣幸氏である。

 コンティノアール(父ドレフォン)は昨年、カトレアSで優勝し"ジャパン・ロード・トゥ・ザ・ケンタッキーダービー"でポイントを獲得した。矢作芳人調教師に手掛けられ、馬主のライオンレースホースはダービーへの挑戦を受け入れた。

 一方、サンタアニタダービー(G1)2着のマンダリンヒーロー(藤田輝信厩舎 馬主:新井浩明氏)もダービーを目指しているが、出走するにはいくらかの後押しが必要である。現在、マンダリンヒーローは40ポイントを獲得しており得点表では23位にいるが、全体ではコンティノアールが日本でのポイントにより出走枠を確保しているために24位である。

 また、ほかの馬がダービーへの出走権を獲得する可能性もある。"ロード・トゥ・ザ・ケンタッキーダービー"の対象レースの最後の1つは、4月15日のレキシントンS(G3 キーンランド)である。このレースでは1着~5着馬にポイント「20-8-6-4-2」が付与される。

 ケンタッキーダービーはフルゲート20頭だが、22頭が出走登録される。そのうち2頭が補欠馬である。ハンター氏は、もしマンダリンヒーローがダービーに出走できなかったら、代わりにプリークネスS(G1)を視野に入れるだろうと述べた。

 昨年の番狂わせの優勝馬リッチストライクは補欠馬リストからの参戦となった。

 ハンター氏はこう語った。「臨機応変に対応するという狙いです。関係者たちは"試してみて、リッチストライクみたいな展開になることを望んでいる"と言っています。土壇場であろうと出走権を掠め取ることを期待しているようです。どこの国の馬主であろうと優秀なダートホースを所有していたら、ケンタッキーダービーを勝つことを夢見るものです。サンタアニタダービーのあとの反応を見ていると、その喜びようから"勝ったのではないか?"と思うほどでした。まったく感動的でしたね」。

 「"ケンタッキーダービーをスキップしたい"と独自に決断してくれる馬がいれば良いのですが。そうすると私たちが参戦できて、何ひとつ悪いことはありません。"この馬にダービーは向いていない"とか"馬にもっと休養を取らせたい"とか、つねにそういう人はいます。それがうまくいかなかったとしても、プリークネスSがあります。マンダリンヒーローは米三冠競走に登録しているのだから、どちらも狙えるのです。必ずどちらかには出られるようにしたいですね」。

 ブリーダーズカップ開催(11月3日&4日 サンタアニタ)など今年目標とするレースについて、ハンター氏はより多くの日本馬が遠征してくる可能性があると述べた。サンタアニタ競馬場が通関手続地に近く、全体の輸送時間も短いからだ。昨年のブリーダーズカップ開催(キーンランド)には日本から1頭しか参戦しなかった。その原因のひとつは競馬場の立地だったとハンター氏は言う。

 「今年は誰もがカリフォルニアを目指すでしょうから、それについてはあまり心配していません。西海岸であれば、東海岸ほどの影響はないはずです。理想的には、2日間の検疫が終わった瞬間に馬を馬場に出して、すぐに調教を始めリラックスさせられるようにしたいのです」。

 しかし現在のところ、日本はケンタッキーダービーで初勝利を挙げるという目前の課題に重点的に取り組んでいる。

 ハンター氏はこう語った。「ケンタッキーダービーが日本人の心に響くものであり、参加したくてたまらないと熱望する様子を目の当たりにして感激しています。またチャーチルダウンズ社が"ジャパン・ロード・トゥ・ザ・ケンタッキーダービー" を立ち上げて力を注いでいることも心強いです。彼らもまた、ケンタッキーダービーを世界中の人々に楽しんでもらえるようにしようと思っているのです」。

 「才能豊かな2頭がここに到着し、3頭目が日本代表に加わるかもしれないと期待しており、とてもワクワクする状況です。日本馬はどこでも勝利を挙げてきました。そして次の目標はケンタッキーダービーとなるわけです。とにかく私の目標リストには入っているです」。

By Corrie McCroskey
(1ドル=約135円)

[bloodhorse.com 2023年4月9日「Japan's Derma Sotogake, Continuar Settle Into Churchill」]