海外競馬ニュース 2022年11月30日 - No.45 - 4
モレイラ騎手、2023年に世界各地で騎乗したあとに引退(香港)[その他]

 香港のレジェンド、ジョアン・"マジックマン"・モレイラ騎手(38歳)が世界でも抜きんでたジョッキーの1人であることは間違いない。その彼が2023年の"グローバル・フェアウェル・ツアー"を最後に引退することが決定した。

 11月23日付のサウスチャイナモーニングポスト紙(SCMP)で報じられたニュースによると、香港でリーディングジョッキーに4度輝いたモレイラ騎手は12月11日(日)の香港国際競走で香港に別れを告げる予定であることを明らかにしたという。

 モレイラ騎手は香港の騎手免許を返上しており、問題を抱えた左股関節を治すために多血小板血漿療法を受け、ブラジルの自宅で療養中である。9月21日から騎乗していない。

 SCMPの独占インタビューでモレイラ騎手はこう語った。「香港がしてくれたことすべてに感謝しています。悪い感情を抱いて去るわけではありません」。

 「香港は全般的に私の人生にとても前向きな影響を与えてくれましたが、肉体的な問題とプライベートな問題に直面しています。あいにくいくつかの変更を余儀なくされ、もはや香港を騎乗拠点にできないというのもその1つです」。

 モレイラ騎手は、香港国際競走では日本から遠征してくるレシステンシアとレイパパレに騎乗予定である。彼は2013年10月に香港に移住し、この地で1,234勝をあげており、いずれも何度もリーディングタイトルを獲得しているダグラス・ホワイト元騎手と宿敵ザック・パートン騎手に次ぐ歴代3位の勝利数を記録している。

 2017年3月5日にはシャティン競馬場で8勝を果たし、香港における1カードあたりの最多勝記録を樹立した。熱狂的な香港競馬界に移る前にはシンガポールを拠点とし、クランジ競馬場で同様の偉業を達成し、リーディングジョッキーに3度輝いている。

 SCMPによると、モレイラ騎手は騎手免許を返上する決心をした背景の理由として、新型コロナ感染拡大中に"香港で騎手を続けることの精神的負担"を挙げている。彼の家族は6月にブラジルに帰国している。

 さらにモレイラ騎手は問題を抱える股関節にまだ痛みがあると述べた。「この痛みにずっと向き合っていきたくないのであれば引退を考えたほうがいいと医師から言われました。痛みを取り除くためにベストを尽くしていました。何週間もトレーニングをして、もっと元気になれるように頑張ってきました。痛みはマシになったとはいえ、とても効果があったと言えるほどではありませんね」。

 彼は今や、日本・豪州・欧州などを訪れる"グローバル・フェアウェル・ツアー"として世界中を旅するつもりであり、「すぐに引退するのは難しい選択です。数ヵ月か、おそらく半年くらいの短期で騎乗するつもりです」と述べた。

 そして、「香港ではできなかったことですが、世界中を少し旅してみたいのです。あと半年乗りたいと思っていても、香港を騎乗拠点にしている以上どこにも行けないのです」と語った。

 モレイラ騎手はサンパウロの2開催で騎乗したあと、香港国際競走のためにジェット機で香港に戻る予定である。

By Nicholas Godfrey

[Thoroughbred Racing Commentary 2022年11月23日「Magic Man: Joao Moreira shocks HK racing with plans to retire after farewell tour in 2023」]