海外競馬ニュース 2022年06月09日 - No.20 - 3
ワールドプール、英ダービーで過去最高の発売金520万ポンドを記録(国際)[開催・運営]

 6月4日(土)の英ダービー(G1)は世界中の馬券購入者たちを大いに魅了した。ワールドプールの発売金が1レースとして最高の520万ポンド(約8億8,400万円)に達したのだ。

 1開催日あたりの発売金は約2,470万ポンド(約41億9,900万円)であり、1月に南アフリカで行われ、現在も1開催日あたりの発売金の最高記録であり続けているサンメット開催に次ぐものである。

 英オークス開催日の発売金は2,400万ポンド(約40億8,000万円)弱であり、この先行き明るい数字は英国競馬界にとって朗報である。英国競馬界はワールドプールの売上げのシェアを受け取る。2019年に設立されたワールドプールでは、世界中の馬券購入者たちが1つの共同プールに賭けることができる。

 UKトートグループのCEOでありエプソム競馬場の理事会メンバーでもあるアレックス・フロスト氏はこう語った。「オークスとダービーの開催日がとても好調だったことに特に勇気づけられています。英国のワールドプール実施日はますます力強いものとなっています。競馬ファンのあいだで、世界共同プールのもたらす価値についての認知度が高まっているのです」。

 「私どもと同様の刺激的なワールドプールのビジョンを掲げる香港ジョッキークラブ(HKJC)には心より感謝したいと思います。またジョッキークラブとRMG(競馬場メディアグループ)の継続的なパートナーシップと支援により英国競馬界に利益をもたらすワールドプールが成長していることに感謝します」。

 ジョッキークラブのCEOネヴィン・トゥルーズデール氏はこう語った。「ワールドプールは英国競馬界に資金をもたらす新たな好機です。すべてを競馬のために再投資し、それは賞金に還元されることになるでしょう」。

 「ワールドプールが運営され続けるのであれば、エキゾチック馬券(2頭以上の馬を的中の対象にした馬券)が軌道に乗り、出走頭数を増えることになるでしょう。競馬産業の誰にとっても相互的な利益がもたらされるのです」。

 2022年の英国でのワールドプール実施日はまだ13日ある。その中には、グロリアスグッドウッド開催、イボア開催(ヨーク)、そしてロイヤルアスコット開催(全5日)が含まれる。

 ITVは2017年にダービー中継を再開してから最高の視聴率14.3%を達成した。

 ピーク時には170万人がこのレースを視聴し、中継番組の平均視聴者数は83万9,000人だった。

By David Carr

(1ポンド=約170円)

[Racing Post 2022年6月5日「Derby a big draw for international punters as World Pool hits record £5.2m」]