海外競馬ニュース 2021年10月14日 - No.38 - 3
2021年の北米の産駒数は3.3%減(アメリカ・カナダ)[生産]

 米国ジョッキークラブが10月8日に発表した生産統計によると、2021年の北米の産駒数はさらに3.3%減の1万9,201頭となり、1960年代半ば以来見られない水準にまで低下した。

 ジョッキークラブが10月4日までに受け付けた産駒報告(Live Foal Reports)をもとにまとめた生産統計によると、2020年に北米で1,447頭の種牡馬が2万9,699頭の繁殖牝馬に種付けした。これまで受け付けた産駒報告は全体の85~90%を占めると推定される。ジョッキークラブが昨年のこの時期までに受け付けていた2020年の産駒報告は1万9,677頭だった。

 10月4日までに報告された2021年の産駒数1万9,021頭に加えて、ジョッキークラブは2021年の出産シーズンにおける2,195頭の不受胎・死産報告(No Foal Reports)を受け付けている。最終的に、2021年の登録産駒数は1万9,200頭に達すると予測される。

 種牡馬は前年同期に報告された2019年の1,552頭から6.8%減少し、種付けされた繁殖牝馬も2019年の3万1,198頭から4.8%減少している。

 ケンタッキー州は毎年、サラブレッド生産事業においてすべての州をリードしている。同州の繋養種牡馬は、2020年に北米で種付けされた繁殖牝馬の55.5%に種付けしており、その結果誕生した産駒は2021年の産駒全体の60.6%を占めている。

 2020年にケンタッキー州の種牡馬212頭が繁殖牝馬1万6,485頭に種付けし、1万1,535頭が生まれたとされている。それぞれ前年同期の報告と比較すると、種付けされた繁殖牝馬数は2019年の1万7,240頭から4.4%減少し、産駒数は2020年の1万1,851頭から2.7%減少している。

 2020年に種付牝馬頭数でトップ10に入った州の中では、メリーランド州・オンタリオ州・ニューメキシコ州の種牡馬が前年同期の報告よりも多い産駒を送り出している。
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 2021年に100 頭以上の産駒を送り出したと報告される種牡馬43頭のうち上位10頭は以下のとおりである。
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 生産統計には、海外の血統登録機関から報告があった北米繋養種牡馬の産駒で、海外で生まれた243頭が含まれている。その内訳は以下の通り。
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 2020年種付牝馬頭数には、南半球の繁殖シーズンに合わせて23頭の北米種牡馬に種付けされた64頭の繁殖牝馬が含まれている。これらの繁殖牝馬はほとんどがまだ出産していない。

 例年どおり、2021年の種付牝馬頭数を記載した報告書は10月末に発表される予定である。

By Eric Mitchell

[bloodhorse.com 2021年10月8日「North American 2021 Foal Crop Declines 3.3%」]