海外競馬ニュース 2021年04月08日 - No.13 - 3
ダーレー、初年度シャトルスタリオンの種付料を発表(オーストラリア)[生産]

 ダーレーは、2021年の初年度シャトルスタリオンであるピナトゥボ・ガイヤース・アースライトの種付料を発表した。4月10日の(土)のTJスミスS(G1)の有力候補ビヴァークもダーレーの種牡馬として今シーズンから供用される。

 ケルヴィンサイド(ニューサウスウェールズ州)で供用されるピナトゥボの種付料は、これら3頭のシャトルスタリオンの中で最高の4万4,000豪ドル(約374万円)とされる。同馬は2歳のとき、デューハーストS(G1)やナショナルS(G1)を制して6戦6勝の無敗を誇った。

 チャーリー・アップルビー調教師は「ピナトゥボは馬として、見事な体格をしていました。精神面ではとてものんびりしていましたが、肉体的には非常に強靭でした。彼が豪州の競馬界にフィットするのは想像に難くありません。天性のスピードに加えて、早くも2歳で才能を開花させる体力も持ち合わせていました」と語った。

 ノースウッドパーク(ヴィクトリア州)で供用されるガイヤースの種付料は、2万7,500豪ドル(約234万円)とされる。同馬は現役時代にピナトゥボと同じアップルビー厩舎に所属し、2020年シーズンにG1・3勝を果たしてレーティング130を獲得し、ワールドベストレースホースに選ばれた。

 ガイヤースの2020年シーズンにおける欧州での目覚ましい活躍は、コロネーションS(G1)で英ダービー馬アンソニーヴァンダイクを破ったことから始まった。その後、エクリプスS(G1)で名牝エネイブルを見事に退けて優勝し、英インターナショナル(G1)でも勝利を挙げた。そして愛チャンピオンS(G1)でマジカルの僅差の2着に敗れ、競走生活を終えた。

 アップルビー調教師は、「ガイヤースはまさに、年齢を重ねるにつれ強くなる馬でした。天性の先行力を示すだけでなく、素晴らしい資質である粘り強さも発揮できる馬でした。彼の刺激的なところは、レースで活かす見事なペースです。調教で非常にワクワクさせられるだけでなくレースでも結果を出すという面で、私はいつも彼とブルーポイントを同じ一流馬と見なしてきました」と語った。

 ノースウッドパーク(ヴィクトリア州)で供用されるアースライトの種付料は、2万2,000豪ドル(約187万円)とされる。同馬は2歳のとき、ミドルパークS(G1)をコースレコードで制して5戦5勝の無敗を守った。

 アースライト(父シャマルダル)は2歳のときにモルニー賞(G1 ドーヴィル)も制しており、その通算成績は9戦7勝である。3歳シーズンの10月にフォレ賞(G1 ロンシャン)でワンマスターに首差で敗れ、競走成績を終えた。

 なお、ビヴァークの種付料は、同馬が競走生活を終えるまで発表されない。

By Tommy Churchyard of ANZ Bloodstock News 

(1豪ドル=約85円)

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[Racing Post 2021年4月5日「Darley announces fees for flagship Australian shuttle stallions」]