海外競馬ニュース 2020年10月01日 - No.38 - 2
シャンペルゼリーゼ、日本人オーナーに購買されるも現役続行(アイルランド)[その他]

 シャンペルゼリーゼ(Champers Elysees 牝3歳)がハンデ戦の活躍馬からG1優勝馬へ急成長を遂げたことは、2020年アイルランド平地シーズンにおける注目の話題の1つである。元騎手のジョン・ムルタ(John Murtagh)氏が管理するこの優良牝馬は、日本のトップオーナー、吉田照哉氏に個人取引で購買され、そのセンセーショナルな経歴の新たな1ページを始めようとしている。

 シャンペルゼリーゼは愛チャンピオンズウィークエンドに施行されたメイトロンS(G1 9月12日)を制し、ムルタ調教師にG1初勝利をもたらした。同馬は昨年10月のトレーニングセールで買い手がその馬体に完全には満足しなかったために、9万5,000ユーロ(約1,188万円)で主取となった。しかし、それが関係者たちにとって思いがけない大きな幸運をもたらすことになった。

 今シーズンの成績を4戦4勝とし、賞金22万660ユーロ(約2,758万円)を獲得している急成長中のシャンペルゼリーゼは今回、ずっと高額で取引されたに違いない。この個人取引は、この3歳牝馬が2021年末までムルタ厩舎で現役を続行するように取り決められているようだ。

 吉田照哉氏はイルーシヴケイト(Elusive Kate)やサプレザ(Sahpresa)などを所有して欧州で勝利を収め、同氏の社台ファームの生産馬は世界中で勝利を収めている。

 同氏の代理で出された声明には以下のように記されている。

 「吉田照哉氏は個人取引でシャンペルゼリーゼを購買しました。彼女はメイトロンSを制して、当時の馬主フィッツウィリアムレーシング(Fitzwilliam Racing)のメンバーに最高の日をプレゼントしました。彼女が吉田照哉氏の所有になってもフォックスコヴァートステーブル(Fox Covert Stables)のムルタ氏のもとで競走生活を続けることに、彼らは満足しています」。

 「シャンペルゼリーゼは現在、10月3日のサンチャリオットS(G1ニューマーケット)を目指しています。吉田氏のエージェント(馬売買仲介者)であるユージェニオ・コロンボ(Eugenio Colombo)氏はこの取引を認め、この牝馬が2021年末までムルタ厩舎で現役を続ける予定であると述べました」。

 シャンペルゼリーゼ(父エルザーム)はサンチャリオットSでの単勝オッズが5.5倍とされているが、このレースに出走するためには2万ポンド(約270万円)を支払って追加登録しなければならない。

By Mark Boylan

(1ユーロ=約125円、1ポンド=約135円)

[Racing Post 2020年9月24日「Champers Elysees bought by top Japanese owner but will remain with Murtagh」]