海外競馬ニュース 2020年08月06日 - No.30 - 1
G1・3勝馬リップヴァンウィンクルが14歳で死亡(ニュージーランド)[生産]

 エイダン・オブライエン調教師は、8月2日にニュージーランドのウィンザーパークスタッド(Windsor Park Stud)にて14歳で病死したG1・3勝馬リップヴァンウィンクル(Rip Van Winkle)に哀悼の意を表した。

 リップヴァンウィンクルは種牡馬となる前、オブライエン調教師のもとで驚くべき競走生活を送った。2009年の3歳シーズン終了時には、ガリレオ産駒としてはフランケルに次いで2番目に高いレーティング130を獲得した。

 同馬はそのシーズン、英2000ギニー(G1)と英ダービー(G1)でシーザスターズの4着となった後、サセックスS(G1)でパコボーイ(Paco Boy)を破り目覚ましい勝利を果たした。シーズン後半にはクイーンエリザベス2世S(G1)でも優勝した。また翌年の2010年には、英インターナショナルS(G1)でトワイスオーバー(Twice Over)をかわして記憶に残る勝利を決めた。

 オブライエン調教師はこう語った。「リップヴァンウィンクルは素晴らしい馬でした。終生ずっと深刻な裂蹄に悩まされましたが、天才的なガリレオ産駒でした。裂蹄により人間でいえば爪が割れるほどの痛みを感じていたかもしれませんが、頑張って競走生活を全うしました。立派な馬でスピード抜群でした。現役時代はずっと全力を尽くし、同世代の超優良馬シーザスターズと競いました。多くの良い思い出がある馬です」。

 リップヴァンウィンクルは最初にアイルランドで供用され、その後ニュージーランドに渡った。同馬は以下のような産駒を送り出している。

ディックウィッティントン(Dick Whittington)
フェニックスS(G1 約1200m カラ)で優勝。

アイアムビューティフル(I Am Beautiful)
グランジコンスタッドS(G3 約1200m カラ)で優勝。

テアカウシャーク(Te Akau Shark)
豪州・NZの複数のG1競走で優勝。

ジェニファーエクルズ(Jennifer Eccles)
NZオークス(G1 2400m トレンサム)で優勝。

ハイアーパワー(Higher Power)
ノーサンバーランドプレート(約3300m ニューキャッスル)で優勝。

 ウィンザーパークスタッドの種牡馬管理者ロドニー・シック(Rodney Schick)氏はこう語った。「リップヴァンウィンクルは信じられないほど素晴らしい競走馬で、最高級のガリレオ産駒でした。今日は誰もがひどく悲しんでいます。私たちはクールモアからのシャトル種牡馬で成功を収めてきており、彼については年中ここで繋養していました。彼は今年、産駒のテアカウシャークが活躍して、素晴らしいシーズンを過ごしました。気性が良く、とても仕事熱心で、世話をしやすい馬でした。とにかく素晴らしい馬でした」。

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By James Stevens

[Racing Post 2020年8月2日「'Pure Galileo genuineness' - O'Brien pays tribute to Rip Van Winkle」]