海外競馬ニュース 2020年07月16日 - No.28 - 3
2018年の世界最高価格1歳馬ダレイン、デビュー戦で勝利(イギリス)[その他]

 350万ギニー(約4億9,613万円)で落札された2018年の世界最高価格1歳馬ダレイン(Darain 牡3歳)が、7月8日夜のデビュー戦(ニューベリ競馬場)で優勝した。ジョン・ゴスデン調教師は同馬にお墨付きを与え、その全兄トゥーダーンホット(Too Darn Hot 2018年欧州最優秀2歳牡馬)と比べた。

 オイシン・マーフィー騎手は、8頭立ての3歳ノヴィス競走(芝 約2000m 未勝利&1勝クラス)でダレインを確実に勝たせるために鞭を使うことはなかった。

 ゴスデン調教師はこう語った。「ダレインはデビュー戦で成熟したパフォーマンスを見せました。このさきが楽しみな馬です。兄のトゥーダーンホットよりも注意深いタイプで、いつもスタミナを持たせます。今までデビューしなかったのは欠点があったからではなく、シーズン終盤か来シーズンに才能を開花させそうな馬だからです。おそらく次もノヴィス競走に出走させるでしょう」。

 ダレインは、単勝オッズは2.3倍から3倍に変動したものの1番人気を維持していた。ゆっくりしたペースのこのレースで、ダレインはウィンターリプリーズ(Winter Reprise)と先頭を競い合っていたが、マーフィー騎手は同馬にどのようなパフォーマンスをさせるかを決めるのに直線入口まで様子をうかがっていた。

 ダレインはすぐには反応しなかったが、騎手からの合図を理解すると鞭を入れられなくても最後の1ハロンを真っ直ぐ走り、ゴドルフィンの初出走馬ブリリアントライト(Brilliant Light)を4¾馬身退けて優勝した。

 スカイベット社はすぐに、ダレインの英セントレジャー(G1 9月12日)優勝にオッズ17倍をつけた。同馬の全姉ラーティダー(Lah Ti Dar)は2年前の英セントレジャーでキューガーデンズ(Kew Gardens)の2着となっている。

 ダレイン(父ドバウィ 母ダーレミ)は、ロイド-ウェバー卿夫妻のウォーターシップダウンスタッド(Watership Down Stud)で生産され、馬主はカタールレーシングとウォーターシップダウンスタッド。

 3歳のこの時期までデビューを遅らせたことで、ダレインは今回の圧倒的で成熟したパフォーマンスを達成できた。マーフィー騎手は満足げにこう語った。

 「彼がこのようなパフォーマンスができたことに喜んでいます。素晴らしい将来が待っていると思います。順調に行けば、多くの勝利を挙げられるでしょう。経験の浅い馬ばかりだったので、前半はあまりペースを上げませんでした。本当にレースを始めたのは直線の入口あたりで、ダレインはギアを上げて、真っ直ぐ決勝線に向かって駆けました」。

By Bruce Jackson

(1ポンド=約135円)

[Racing Post 2020年7月9日「Gosden calls mega-purchase Darain 'scopier than Too Darn Hot' after debut win」]