海外競馬ニュース 2020年05月14日 - No.19 - 3
キーンランド9月1歳セール、"デジタル馬体検査"を活用(アメリカ)[生産]

 キーンランド協会は、9月1歳セール(9月14日~26日)の購買者・販売者に対して、ブック1・2の上場馬の"デジタル馬体検査"などの映像サポートを提供することを計画している。

 キーンランド協会の競走・セリ担当副会長であるボブ・エリストン(Bob Elliston)氏は、顧客にセリ・競走に関する最新情報を定期的に発信するEメールにおいて、こう述べている。「受賞歴のある当協会のメディアサービスチームは、生産者・コンサイナー(上場人)へのサービスの充実を図るために、ブック1・2に上場される1歳馬に"デジタル馬体検査"を実施するよう調整します。遠方にいる購買者は、プロが制作した上場馬の質の高いプレゼン動画を見ることが可能になります」。

 さらにEメールにはこう記されている。「牧場において、上場に向けての準備段階にある1歳馬の様子がビデオ撮影されます。私たちは、1歳馬の上質のプレゼンを行うために全ての販売者と緊密に連携しています。購買者はオンラインでこれらの動画にアクセスできます。とりわけ新型コロナウイルス感染拡大による移動制限のためにセリに参加できない購買者にとって役立つでしょう」。

 ブック1は、最初の3日間(9月14日~16日)の名簿に掲載された1歳馬で構成されている。セリが行われない9月17日を挟み、9月18日・19日にはブック2のセリが行われる。

 残りのブック3~6の名簿に掲載されている馬については、キーンランド協会のメディアサービスが"1歳馬の動画撮影や写真撮影を特別に希望する"コンサイナーや馬主をサポートする。エリストン氏は、「キーンランド協会は上場される1歳馬がどのブックで取引されるかを確認し、販売者に連絡を取ります。私たちは購買者と販売者に対して忠実であることを約束しており、困難な販売環境であろうとも、いつものキーンランドのセリと同じく高い満足感を与えられるよう、すべての利点を活かします」と語った。

 そしてこう付言した。「キーンランドでは新型コロナウイルス拡大のために、春の競馬開催、それに4月の2歳トレーニングセールと現役馬セールが中止となりました。キーンランド協会は短期間の夏の競馬開催を安全に施行する計画をまとめるために、政府・衛生当局・競馬統括機関と一緒に取り組んでいます。そして、中止となった春開催の一部の日程を実施する空き日程をみつけるために、ケンタッキー州の全競馬場およびケンタッキー州競馬委員会(Kentucky Horse Racing Commission)と協力し続けています」。

 「また、キーンランド競馬場は夏場に滞在するホースマンのために、メインサイドの厩舎エリアの割当を拡大するように取り組んでいます。これが完了すれば、キーンランド競馬場には8月1日までにさらに300頭を入厩させることができるでしょう」。

By Ron Mitchell

[bloodhorse.com 2020年5月5日[Keeneland to Offer Digital Inspections for September]]