海外競馬ニュース 2020年05月07日 - No.18 - 2
サンタアニタでの競馬再開を求めるデモにバファート調教師が参加(アメリカ)[その他]

 米国のトップトレーナーであるボブ・バファート調教師とダグ・オニール調教師は、4月28日にロサンゼルス郡管理委員会(Los Angeles County Board of Supervisors)の前で行われたカリフォルニア州での無観客競馬の再開を求めるデモ集会に参加した。

 サンタアニタパーク競馬場では、3月27日から競馬が中止されている。ロサンゼルス郡公衆衛生局の指令では、この新型コロナウイルス感染拡大の中で競馬は"市民生活の維持に不可欠ではない事業 (non-essential business)"と見なされている。ゴールデンゲートフィールズ競馬場も郡衛生当局の指令により4月2日から競馬が中止されている。

 カリフォルニア州で唯一レースを施行しているのは、サラブレッド競走・クォーターホース競走の混合開催が認められているロスアラミトス競馬場である。他の競馬場では調教活動のみが行われている。

 4月28日のデモ集会を組織した厩舎スタッフの擁護者であるオスカル・デラトーレ(Oscar de la Torre)氏は、このデモ集会は競馬サポーターが管理委員会に数百通のEメールを送付したことを受けてのフォローアップ行動だったと述べた。郡に影響を及ぼす幅広いトピックを扱う遠隔会議において、様々な議題に入る前に、管理委員会と連絡を取った人々の名前が公表された。

 デラトーレ氏は、20番目の議題である"ロサンゼルス郡の経済回復計画"が通過したことに勇気づけられた。この計画は、段階的にビジネスを再開するアプローチの概要を示している。

 同氏やストロナックグループなどの競馬産業からの参加者は、競馬中止により生じる財政的・社会的費用に関する懸念を主張した。それは、州全体の数千もの競馬従事者(そのうち750人以上がサンタアニタ競馬場の厩舎地区で働く)に影響を及ぼす。

 デラトーレ氏はデモ集会の後のインタビューで「私たちは、ロサンゼルス郡の経済回復計画の第1段階にサンタアニタでの競馬再開が含まれることを望んでいます」と述べた。

 同氏はまた、50人以上が参加したと見られる今回のデモ集会を成功だと述べた。

 バファート調教師はこのデモ集会にジル夫人とともに参加するために、予定されていたNTRA(全米サラブレッド協会)のメディア遠隔会議への出席を見送った。夫妻は安全勧告に従って、マスクと手袋を付けていた。

 バファート調教師は、「現在、数百万もの人々や家族が苦境に立たされています。私たちはこれ以上無用に苦しむべきではありません。私たちはすべてを完璧にこなしています。サンタアニタはずっと安全であり、だれも新型コロナウイルスには感染していません。サンタアニタでは安全手順がうまく機能しています」と語った。

By Byron King / BloodHorse.com

[Racing Post 2020年4月29日「Bob Baffert among demonstrators calling for racing to resume at Santa Anita」]