海外競馬ニュース 2020年03月26日 - No.12 - 3
新型コロナウイルスから騎手を守るために負担重量引上げ(オーストラリア)[開催・運営]

 ヴィクトリア州では、騎手が健康な状態を保ち新型コロナウイルスに感染しないように、最低負担重量を56kgに引き上げる。

 この措置は豪州全体で適用される予定であり、3月24日(火)からヴィクトリア州の都市部の開催で適用される。これは、ニュージーランドで取られた措置に倣ったものである。

 ハンデキャップ競走の負担重量は最軽量からトップハンデにいたるまで2kg引き上げられ、トップハンデは62kg以上となる。重量が定められているレースでも、負担重量が2kg引き上げられて最軽量が56kg以上となる。

 レーシングヴィクトリア(Racing Victoria)のCEOジャイルズ・トンプソン(Giles Thompson)氏はこう語った。「私たちは、競馬産業およびより幅広いコミュニティーにいる人々の健康を保護すること、そして彼らが競馬で生計を立てられるように適切な枠組みを維持して競馬を継続することを最優先としています」。

 「この措置は、現在の方法が騎手の体重維持に困難を強いていること、そして騎手が強靭で健康な体を確保することの重要性を再確認させてくれます。それがあるからこそ、騎手はレースで騎乗し続けることができます」。

 新型コロナウイルスの広がりを制限するために、レーシングヴィクトリアは3者を除くすべてのメディアの競馬場への入場を許可しないと発表した。入場が許されるのは、公式メディアのレーシングコム(Racing.com)、レーシングフォトズ(Racing Photos)、レーシングヴィクトリアのライター班だけである。

 トンプソン氏はこう付言した。「現行の方法を今後さらに改善させていきたいと思っています。そして私たちはヴィクトリア州の競馬をこれからもしばらく開催できるように、実現しうる最善の枠組みを築くために尽力します」。


訳注:ヴィクトリア州は競馬関係者の1人がコロナウイルス感染の疑いで検査を受けているために、3月25日(水)から27日(金)までのレースを一時中止することになった。

 
By Andrew Wilsher

[Racing Post 2020年3月18日「Minimum weights to rise in Victoria to help protect jockeys from coronavirus」]