海外競馬ニュース 2019年07月25日 - No.28 - 2
国際競走の発展を目指してバーレーン国際トロフィーを新設(バーレーン)[開催・運営]

 バーレーンは、総賞金20万ポンド(約2,700万円)のレース"バーレーン国際トロフィー"を新設する。このレースは、将来大規模な国際競馬開催を施行するという構想の出発点となり得るだろう。

 ラシッドイクウェストリアン&ホースレーシングクラブ(Rashid Equestrian and Horseracing Club:REHRC)のCEOサルマン・ビン・ラシェド・アル-カリファ殿下(Sheikh Salman bin Rashed Al-Khalifa 以下サルマン殿下)は発表において、「この新たな高額賞金レース(芝約2000m 11月22日)は、将来外国からより多くの出走馬を引き付けるための足掛かりとなります」と述べた。

 バーレーン国際トロフィーに外国馬を引き付けることは、重要な課題である。出走頭数の上限を14頭とするこのレースの全出走馬は、各競馬管轄区でレーティング95以上を獲得していなければならない。

 サルマン殿下はこう語った。「バーレーン国際トロフィーに高レーティングの優良馬を引き付けることを主な目標としています。それこそ私たちが期待していることです。まさに海外からの出走馬を迎えたいと思っています」。

 「4ヵ月前、REHRCの上級委員会はこのレースの創設を承認しました。そして7月11日にニューマーケットでバーレーントロフィー(G3 約2600m)が施行されているときに、このレースの創設を正式発表することにしました。私たちはニューマーケットで調教師や馬主にこのレースへの馬の出走を働きかけようと思います。多くの人々がこのレースを楽しみにしているようです」。

 中東において国際競走は目新しいものではない。メイダン競馬場ではドバイワールドカップカーニバルが開催されており、そのクライマックスであり高額賞金を提供するドバイワールドカップナイトは、世界中から最高級の出走馬を引き付けている。

 バーレーンはいくらか遅れを取っている。しかしサルマン殿下は、バーレーン国際トロフィーが足場となって将来ドバイワールドカップカーニバルのような祭典を開催できると考えることは非現実的ではないと信じている。

 殿下はこう語った。「今年は国際競走を1レース施行しますが、将来さらに大きなイベントを行うための足掛かりとなることは間違いありません。この計画により、一層多くの国際競走が施行できるようになると確信しています。多くの馬主と調教師にバーレーンで馬を出走させてもらいたいと思っています」。

 「これはホースマンに新たな機会を与えます。バーレーン国際トロフィーは、ドバイワールドカップカーニバルが間近に迫っている時期に施行されます。多くの人々が冬の間に出走させるために馬をドバイに送っています。したがって、その地域で別の選択肢を検討したい人々にバーレーン国際トロフィーは打ってつけだと私たちは考えました」。

 「"千里の道も一歩から"です。出だしは順調です。関係者は皆、多くのことを学んでいくでしょう」。

By Matt Butler

(1ポンド=約135円)

[Racing Post 2019年7月11日「Bahrain aiming to attract global competition for International Trophy」]