海外競馬ニュース 2019年05月30日 - No.20 - 3
エグザルタント、チャンピオンズ&チャターカップ優勝も日本には遠征せず(香港)[その他]

 エクザルタント(Exultant)は香港のチャンピオンステイヤーのタイトルを獲得すべく、チャンピオンズ&チャターカップ(G1 シャティン競馬場)において1 1/4馬身差の勝利を決めた。これは同馬にとってG1・3勝目となった。しかしその後、関係者たちは日本への遠征計画を取りやめたことを発表した。

 エグザルタント(せん5歳 父テオフィロ)は、12月に香港ヴァーズ(G1 芝2400m)を制したことで地元ファンの長距離レースへの興味を改めてかき立てた。そして2月17日の香港ゴールドカップ(G1 芝2000m)で優勝したことでその実力を裏付けた。

 チャンピオンズ&チャターカップにおいて、香港のリーディングジョッキーであるザック・パートン騎手は、全兄弟のタイムワープ(Time Warp)とグロリアスフォーエバー(Glorious Forever)が先行したのを見て、エグザルタントを4番手の好位置に付けた。エグザルタントは最後の直線に向かうときにこの2頭を追い抜いたが、稍重の馬場をさらに力強く走り、ライズハイ(Rise High)を1¼馬身退けてゴールした。3着はダークドリーム(Dark Dream)。

 日本のNARから参戦したハッピーグリンは馬群の中での競り合いに加わることなく、9頭中8着となった。

 パートン騎手はこう語った。「エグザルタントは今日、全身全霊で挑みました。いつもとは違って残り600mのところで勢いがなくなりましたが、彼は勇敢にも決勝線まで力強く走り続けました。エグザルタントは努力を惜しまず、私たちを失望させることはありませんでした。彼はシーズンを通じて見事なパフォーマンスを見せました」。

 トニー・クルーズ調教師と馬主たちは以前、エグザルタントを6月下旬の宝塚記念(G1 阪神競馬場)に出走させるかもしれないと述べていた。しかし、チャンピオンズ&チャターカップでの同馬のパフォーマンスを見て、クルーズ調教師はそれを否定した。

 同調教師はこう語った。「エグザルタントはこの馬場状態で走りにくそうにしていました。良馬場のほうが得意なようです。それに今日は少しばかり力を出し切りました。馬主および騎手と話し合った結果、たった今、日本に行かないことを決断しました。宝塚記念までにはあまり時間がありませんし、阪神の馬場状態はよく「稍重」になります。これらのことを考慮して、私たちは彼に休養を取らせることにしました。来シーズンはおそらく、ドバイに遠征するでしょう」。

 パートン騎手はこの日、シャティン競馬場で6勝を挙げた。鼻差で敗れたレースが1つあったので、7勝にあと一息だった。同騎手は、前日にサザンレジェンド(Southern Legend)でシンガポールのクランジマイル(G1)を制しており、早朝に香港に戻ったばかりだった。

 「素晴らしい1日でした。何の不満もありません」とパートン騎手は述べた。

By Bob Kieckhefer

[bloodhorse.com 2019年5月26日「Exultant Grinds Out Champions & Chater Cup Victory」]