海外競馬ニュース 2019年04月25日 - No.16 - 4
トーストオブニューヨークが引退、調教師が思い出を語る(イギリス)[その他]

ジェイミー・オズボーン(Jamie Osborne)調教師は、"再び"引退したBCクラシック(G1)2着馬のトーストオブニューヨーク(Toast Of New York せん8歳)に敬意を表した。

 2013年8月、当時マイケル・バックリー(Michael Buckley)氏に所有されたトーストオブニューヨークは、オズボーン調教師に管理されてデビューした。一時引退して種牡馬入りしていたこともあったが、5年間に及んだ競走生活において、同馬は13戦して200万ポンド(約2億9,000万円)弱の賞金を獲得した。

 トーストオブニューヨーク(父ザウェイユーアー)は2014年UAEダービー(G2)を制した。しかしその競走生活の一番の見どころは、BCクラシック(2014年11月 サンタアニタ競馬場)での敗北に違いないだろう。英国調教馬として史上2頭目のBCクラシック優勝馬となるはずだったが、鼻差で逃してしまったのだ。

 3頭が一斉にゴールしたこのレースを僅差で制したのは、バイエルン(Bayern ボブ・バファート厩舎)である。また、首差の3着となったのは米国二冠馬のカリフォルニアクローム(California Chrome)だった。

 その後、トーストオブニューヨークはアルシャカブレーシング社に購買されたが、腱損傷のために引退を余儀なくされて種牡馬入りした。しかし生殖能力が低かったために、2017年に現役復帰した。

 トーストオブニューヨークはリングフィールド競馬場で控えめな復帰戦勝利を果たした。そして、ペガサスワールドカップ(G1)で大差の最下位に敗れた後に去勢された。それに続く3戦でも、奮闘したものの全盛期の輝きを取り戻すことはなかった。

 オズボーン調教師は4月21日にこう語った。「現役を続けさせることは彼のためにならないという結論に達しましたので、終わりにすることを決心しました。アルシャカブレーシング社が購買してからトーストオブニューヨークには多くの問題が生じてしまい、彼らにとってはとても不運なことでした。ただ彼らは、状況を十分すぎるほど理解していました」。

 「13戦しかしていないのに200万ポンド(約2億9,000万円)弱の賞金を獲得したのですから、ある意味驚異的な競走生活でした。おそらく、BCクラシックでたった1~2インチ差で敗れたことで、彼は皆の記憶に留められるでしょう」。

 オズボーン厩舎にとってトーストオブニューヨークは看板馬のようなものだった。オズボーン調教師はこう語った。「私たちは彼とともに素晴らしい道のりを歩みました。確かに山あり谷ありで、多くの失望もありました。ただ、彼はちょうど良いときに現れ、私の人生を変えました。マイケル・バックリー氏の人生も変わりました。彼には永遠に感謝するでしょう」。

 「今や、この馬に素晴らしい引退生活を送らせる義理があります。何もしないで満足する馬ではありません。活動の機会を与えてやることが必要で、素晴らしい生きがいを探してやらなければなりません」。

 「現在のところ、彼はまだ厩舎にいます。彼を1歳馬のころから世話しているジミー・マッカーシー(Jimmy McCarthy)氏とともに、"競走馬の再訓練"のようなことができないか考えてみたいと思います」。


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By Tom Ward

(1ポンド=約145円)

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[Racing Post 2019年4月21日「'He changed my life' - Osborne pays tribute after Toast Of New York is retired」]