海外競馬ニュース 2012年02月02日 - No.6 - 2
ファーブル厩舎のG1馬2頭、米国に移籍(アメリカ)[その他]

 フランスのアンドレ・ファーブル(Andre Fabre)調教師の管理馬の中でもトップをなすG1馬2頭は、カリド・アブドゥラ殿下(Khalid Abdullah)所有のジャドモントファーム(Juddmonte Farm)の運営方針により米国に移籍した。

 ジャンプラ賞(G1)の勝馬ミュチュアルトラスト(Mutual Trust)とドーヴィル競馬場でジャンロマネ賞(G1)を制したアナウンス(Announce)は、ジャドモントファームの米国の調教師であるビル・モット(Bill Mott)氏のもとに移籍する一握りの古馬のうちの2頭である。

 この他モット調教師のフロリダにある冬の拠点に移籍したのは、ヘンリー・セシル(Sir Henry Cecil)厩舎のプリンシパルローズ(Principal Rose)とチャーリー・ヒルズ(Charlie Hills)厩舎のスランバー(Slumber)、そしてジョン・ゴスデン(John Gosden)厩舎のインペリアルピピン(Imperial Pippin)である。

 2度エクリプス賞を受賞し、偉大な馬シガー(Cigar)を管理していたことで最も有名なモット調教師は、伝説的な調教師ボビー・フランケル(Bobby Frankel)氏が他界してから、ジャドモントファームの米国の調教師としての2度目のシーズンを終えようとしている。

 モット調教師は11月に、BCクラシック(G1)をドロッセルマイヤー(Drosselmeyer)で、BCレディースクラシック(G1)をロイヤルデルタ(Royal Delta)で制し、2011年競馬シーズンを印象的な形で終えることになる。ジャドモントファームの馬15頭を管理しているモット調教師は、「これらの移籍馬は管理するのが恐れ多いほど素晴らしい馬です。彼らは能力に十分余力があり、そしてご存じのとおり重賞を勝てる素質をすでに持っています」と語った。

 そして、「ミュチュアルトラストは、ジャックルマロワ賞(G1)で柔らかすぎる馬場のためイモータルヴァース(Immortal Verse)に敗れるまで4戦して無敗でした」と付け足した。

 モット調教師は、マイアミの北120マイルに位置するペイソンパーク調教センター(Payson Park Training Center)で、「ミュチュアルトラストは9月にやって来て軽い風邪をひきましたが、現在は快復しています。私たちは現在施行中のガルフストリームパーク開催で彼を出走させるかもしれません。また、3月初旬にサンタアニタ競馬場で施行されるカリフォルニア州のキルローマイル(G1)を目指すかもしれません」と語った。

 アナウンスも、ロンシャン競馬場でナーレイン(Nahrain)に僅差で敗れる前にドーヴィル競馬場でG1勝利を挙げており、その前にG3で2勝しており、ファーブル厩舎のために健闘していた。

 アナウンスはブリーダーズカップで出走予定であったが、救急車と接触したことから、出走を取りやめていた。ドバイワールドカップ(G1)にロイヤルデルタを出走させることを計画しているモット調教師は、「アナウンスはガルフストリームパーク競馬場で結果を出すかもしれませんが、牝馬は一般に慣れるのに時間が必要だと考えます」と付言した。

By Nicholas Godfrey

[Racing Post 2011年12月19日「Fabre Group 1 winners sent to US by Abdullah」]