海外競馬ニュース 2012年12月06日 - No.50 - 1
2013年はチャーチルダウンズ競馬場が9月競馬を施行(アメリカ)[開催・運営]

 2013年のケンタッキーの競馬開催日程は、9月開催がチャーチルダウンズ競馬場に移動し、2月開催は唯一ターフウェイパーク競馬場の4日間だけで構成され、ここ数年で最大の変更がなされることになる。

 ケンタッキー州競馬委員会(Kentucky Horse Racing Commission: KHRC)は10月23日、競馬開催日程委員会が勧告したスケジュールを可決し、2月開催を2日追加するという修正のみを行った。

 チャーチルダウンズ競馬場のケヴィン・フラナリー(Kevin Flanery)理事長は、来年の9月開催に期待を寄せている。というのも、今年ターフウェイパーク競馬場で施行された9月開催の1日平均賞金額10万ドル(約800万円)に対し、チャーチルダウンズ競馬場での来年9月開催の1日平均賞金額は30万ドル(約2,400万円)近くに上るからだ。

 9月開催のうち少なくとも2日は夜間開催になるとみられるが、フラナリー理事長は、「私はこの日程が永続的になることを確信しています」と語った。そして、我々は金曜夜の高校生フットボールとの競合を避けるよう取り組み、ルイビル大学のフットボールの試合からファンを惹きつけるほど魅力ある開催をしたいと述べた。

 9月開催ではステークス競走も施行される。フラナリー氏は、以前開催していたケンタッキーカップデーかそれに匹敵するイベントを施行することを検討すると述べた。ターフウェイ競馬場は今年、運営費不足のためにケンタッキーカップカップデーを中止していた。

 しかしフラナリー氏は、我々は出走頭数確保とサイマルキャスト賭事の人気のほか、レイバーデーまで開催されるサラトガ競馬場の日程およびケンタッキー州で10月競馬を施行するキーンランド競馬場の日程との適切な棲み分けを検討しなければならないだろうと述べた。

 また競馬開催日程委員会は、ターフウェイ競馬場に対し2月の第一金曜日と土曜日に開催日を設けるように勧告していたが、10月23日の会議でケンタッキー・ホースメン共済協会(Kentucky Horsemen’s Benevolent and Protective Association: KHBPA)の代表者は、ターフウェイ競馬場が2月の全週末に競馬を提供することを要求した。ターフウェイ競馬場の運営担当理事チップ・バッチ(Chip Bach)氏は、2回までの週末開催は可能であるが、4回の週末開催を追加するとなれば約2万8,000ドル(約224万円)の損失を被るだろうと語った。

 KHRCのボブ・ベック(Bob Beck)委員長は、2月の第1週と第2週の週末に競馬を開催するという新たな提案を承認しないのであれば、ホースマンは妨害者となるだろうと示唆した。競馬場とホースマンが開催日程について合意に達しない場合は、ホースマンは競馬場のサイマルキャスト賭事提供を阻止する可能性がある。

 KHBPAのリック・ヒルズ(Rick Hiles)会長は、ベック氏がこのコメントをする前にバッチ氏と4回の週末開催を行うことを話し合ったと述べた。同会長は、ホースマンはスケジュールを再形成するために取り組む責任があり、ホースマン、馬券発売所の窓口係およびターフウェイパーク競馬場の他の職員が2月に職を失うことを懸念していると述べた。

 バッチ氏は、スケジュールの設定次第でターフウェイパーク競馬場は1日平均賞金額を下級条件競走については14万ドル(約1,120万円)、ステークス競走が含まれる場合は17万ドル(約1,360万円)に引き上げることが可能になるだろうと語った。

By Frank Angst
(1ドル=約80円)

[The Blood-Horse 2012年11月3日「Churchill gets September dates; Turfway cuts back」]