海外競馬ニュース 2010年12月09日 - No.49 - 3
北部競馬学校、ベットフェア社の援助でオンライン学習プログラムを導入予定 (イギリス)[その他]

 まずオンライン競馬が登場し、今やオンライン競馬学習が誕生しようとしている。これは、ベットフェア社(Betfair)が競馬の草の根活動を支援する寄付活動の一環として拠出した5万ポンド(約700万円)の助成金を活用して、北部競馬学校(Northern Racing College: NRC)が取り組もうとしている学習法である。

 オンライン学習環境(VLE)の構想は、NRCのCEOドーン・グッドフェロー(Dawn Goodfellow)氏により練られたもので、同氏はこの計画を次のように説明した。「これまで競馬産業あるいは競馬産業の資格制度のために開発されたIT活用の教材は、ほとんどありません」。

 「ベットフェア社の支援は、素晴らしいニュースです。なぜならこのことで当校が独自のVLEを設計することができるようになるからです。そして私たちは、生徒とその雇い主のそれぞれが都合の良い時と場所に居て生徒を評価できるようにするため、トレーニング馬場にあるカメラを使用し、そのVLEを新しいオンライン学習プログラムにリンクさせます」。

 VLEは、在校生、卒業生、調教師、教官あるいは競馬界の他の専門家が見ることの出来るポータルサイトを提供するよう計画されている。そしてオンライン教材は個人の学習要求とキャリア向上に適合するよう仕立てられている。

 生徒たちはトレーニング場や自宅から、自身の学習プログラムにアクセスしたり、課題を提出したり、競馬産業が調査と学習を支援するために開発したオンライン教材を使用することがことができる。

 グッドフェロー氏は、「ベットフェア社のこのプロジェクトは、トレーニングプログラムを大いに強化し、競馬界のすべての人々に対し学習の機会へのアクセスをしやすくするでしょう」と述べた。

 同氏は次のように続けた。「私たちは調教師、騎手および厩務員からの反響から、彼らが自分の都合の良い時と場所で参加できるフレキシブルなトレーニングおよび教育プログラムを欲していることを知っています」。

 「競馬産業の縮小によって、トレーニングと厩舎従業員の質の向上が脅かされている現在、この支援は素晴らしい発展につながるものです」。

 ベットフェア社のマーチン・クラッダス(Martin Cruddace)法規担当部長は、「NRCにより開発されたこのオンライン学習プログラムは、技術を徹底的に駆使しており、競馬産業でキャリアを築きたいと考えている人々すべてに大きな恩恵を与えると、私たちは確信しています」と語った。

 同氏は、「この種の革新は、先端技術が競馬界に前向きな影響をもたらすだろうという私たちの信念と一致しています」と付言した。

[Racing Post 2010年10月24日「Northern Racing College to introduce new virtual learning programme」]