海外競馬ニュース 2009年11月12日 - No.45 - 1
チャーチルダウンズ社とケンタッキーの ホースマン、 賞金の3年契約を締結(アメリカ)[開催・運営]

 チャーチルダウンズ社(Churchill Downs Inc.: CDI)、ケンタッキー・ホースメン共済協会(Kentucky Horsemen’s Benevolent and Protective Association: KHBPA)およびケンタッキー州サラブレッド協会(Kentucky Thoroughbred Association)は、チャーチルダウンズ競馬場の賞金レベルを確保する3年契約について合意した。

 さらにKHBPAとCDIは、2008年にケンタッキー西部地区の連邦地裁に申立てたサイマルキャスト映像料の取り分に関する訴訟における互いの主張を 取り下げることに合意した。この契約は2009年のチャーチルダウンズ競馬場の春開催後に満了した従前の契約を引き継ぐものである。

 CDIはまた、ホースマンと3年の契約期間において年度毎に均等に分配される150万ドル(約1億5000万円)の追加資金を競走賞金に拠出することに ついても合意した。これには、もしチャーチルダウンズ競馬場の賞金が見込まれたレベルを下回る場合には、競馬場が3年の契約期間の早い時期に追加資金を多 めに配分できる条項も含まれる。

 チャーチルダウンズ競馬場のケヴィン・フラナリー(Kevin Flanery)場長は、「今回の長期契約は、ホースマンとチャーチルダウンズ競馬場、ケンタッキーの競馬産業およびケンタッキーと北米の競馬ファンに とって好ましいものであり、我々が関与していることに大変満足しています」と語った。

 「競馬場内でスロットマシンやその他の賭けの選択肢を拡大している複数の州で用意されている高額賞金と競走馬生産の奨励策をもとめて、ケンタッキーの競 走馬とホースマンはケンタッキー州から去りつつあります。その意味で、我々の競馬場とホースマンとの3年契約はケンタッキーの競馬産業において極めて重要 な時期に行われたと言えます。現在、ご案内のとおり、2010年以降の生産と競走をどこでどの様に行うかの決定がなされようとしているところですが、一旦 ケンタッキーのホースマン、種牡馬、繁殖牝馬がケンタッキー州から去ってしまえば、彼らを帰ってこさせるのは至難の業となるでしょう」。

 「CDIの追加資金150万ドル(約1億5000万円)を賞金に拠出するという契約は、ゲーム収益を拡大してそれを競馬につぎ込んでいる複数の州からケ ンタッキー競馬を守る努力の1つです。私たちの望みは、賞金の追加資金が2010年のあいだ少しでも多くの馬とホースマンを引き止める一助となることで す。そして私たち競馬産業は、競馬場におけるゲーミングを運営することができ、ライバル州の競馬場および生産事業と競争できる条件を確保できる法律の通過 に向けて団結して取り組みます」。

 KHBPAのリック・ハイルズ(Rick Hiles)会長は、この契約が両者にとって好都合であると考えていると述べた。

 同会長は、「私たちはこの契約がホースマンおよびCDIの双方に対して奏功すると思います。私たちはCDIとともに進んでいけることに満足しており、ケ ンタッキー州の競馬のすべてを望ましい姿に戻すため今後3年間彼らと一緒に取り組むことを楽しみにしています」と語った。

(1ドル=約100円)

[thoroughbredtimes.com 2009年10月23日「Churchill, Kentucky horsemen reach three-year purse deal」]