海外競馬ニュース 2009年08月27日 - No.34 - 1
国際サイマルキャスト発売対象競走の拡大(香港)[開催・運営]

 香港政庁は、香港ジョッキークラブ(Hong Kong Jockey Club: HKJC)が海外からの映像配信による国際サイマルキャスト発売対象競走の拡大を認める模様だ。これにはブリーダーズカップ(Breeders’ Cup World Championships: BC)の複数の競走が追加されるだろう。

 ニューヨーク競馬協会(New York Racing Association)の元理事であり現在HKJCの競走担当理事を務めるビル・ネーダー(Bill Nader)氏によれば、HKJCは国際サイマルキャストを従来の10レースから15開催日に拡大することを7月10日に許可された。

 香港競馬は7月1日に2008-2009シーズン(78開催日)が終了したが、同シーズンの海外で行われた国際レース10競走の売上げは前期比7.6%増の約1677万3847ドル(16億7738万円)であった。

 HKJCはこれまでに、BCマイル(G1芝)や、ドバイ、フランス、日本およびシンガーポールの主要レースの映像配信を受けサイマルキャスト発売を行っている。

 ネーダー氏は、来シーズンの競馬番組では、15の開催日において国際サイマルキャスト発売できるレースの数は1開催日につき4レースに限られるが、詳細な計画は作成されていないと語った。

 ブリーダーズカップ社(Breeders’ Cup Ltd.)のグレッグ・アヴィオリ(Greg Avioli)社長は、この拡大により香港においてBC競走から1レースだけではなく数レースにサイマルキャスト発売が行われることを望んでいると述べた。

 同社長は、2008年のBCマイルは、香港では夜明け前の発走となったがサイマルキャスト売上げは100万ドル(約1億円)になったと語った。

 アヴィオリ社長は、「午前4時発走のたった1レースでしたが、おそらく午前1時〜4時発走のBC数レースがサイマルキャスト発売の対象となるでしょう」と付言した。

 シャティン競馬場で施行されるチャンピオンズマイル(HK-G1)は2007年から、BCマイルへの出走資格が自動的に付与されるブリーダーズカップ・ チャレンジの対象レースになっていたが、2007年と2008年の優勝馬はいずれもBCマイルに出走しなかった。2009年4月26日に施行された今年の チャンピオンズマイルでは、サイトウィナー(Sight Winner)が番狂わせの優勝馬となった。

 香港競馬の2008-2009シーズンの総売上げは85億7000万ドル(約8570億円)で、前年比1.29%減であった。

By Jeff Lowe
(1ドル=約100円)

「Thoroughbred Times 2009年7月25日「Hong Kong to expand simulcasting」」