海外競馬ニュース 2009年01月22日 - No.3 - 1
鞭の使用に関する新ルールを立案 (オーストラリア)[開催・運営]

 時代は目まぐるしく変化する。2009年にオーストラリアでは従来よりはるかに厳格な規則が適用され、騎手たちの自由な鞭の使用には終止符が打たれるだろう。

 オーストラリア競馬評議会(Australian Racing Board: ARB)が、12月14日に馬を保護するため、ルールを大幅に変更すると発表した。その中には、英国式のクッション材の入った鞭の導入や鞭乱用に対する罰則の強化が盛り込まれ、2009年から段階的に適用されることになった。

 1月末までの調査期間を経て、ルール改正勧告は3月に実施される予定である。

 ARBは声明において、“抜本的改革”は不可欠あり、その概要は次のとおりであると述べた。

►► 使用される鞭の種類を限定すること
►► 鞭の使用法を厳格に制限すること
►► 鞭の使用が許される状況を厳格に制限すること
►► 不適切な鞭の使用に対してより厳しい罰則を適用すること
►► 騎手たちに鞭に関する規則の遵守を指導すること

 最も大きな変更は、クッション材の入った鞭の使用義務を全国的に適用することである。また、騎手がレースのどの段階で、どれくらいの頻度で鞭を使用しているかが調査される。

 クイーンズランド州を本拠とするARBのボブ・ベントレー(Bob Bentley)会長によれば、鞭の自由な使用が許される日は残りわずかである。

 同会長は、次のように語った。「馬の虐待にはARBの厳しい目が向けられます。馬の福祉および騎手の安全が最優先事項です」。

 「現行のルールでもそれを目標としていますが、その効果については不満があります。鞭の使用について規制をもっと厳しくする必要があると確信しています」。

By Nicholas Godfrey

[Racing Post 2008年12月14日「Australian racing draws up new rules on whip use」]