海外競馬ニュース 2007年05月17日 - No.19 - 4
グレートリーズ競馬場“予定どおり”8月にオープン(イギリス)[開催・運営]

 イギリスで80年ぶりに新しく開場するグレートリーズ(Great Leighs)競馬場は、8月16日夜に開幕レースを行う。

 エセックスの企業家で同競馬場の所有者ジョン・ホームズ(John Holmes)氏は「約束どおりに事が進みました。天災でもなければ私たちの計画を止めることができません」と述べた。とはいえ、この話の前の日に、運営 組織と競馬監理機構(Horseracing Regulatory Authority: HRA)の担当者による検査の結果、6月と7月に予定されていた3開催を英国競馬公社(British Horse Racing Board: BHB)に返上していたのだ。

 同氏は「7月に1回だけ開催するつもりでしたが、これをせずに6月21日の検査に専念することが、商業的には大変道理にかなっています。6月21日には、仕上がった競馬場をお見せしたいのです」と語った。

 HRAの競馬場検査員ニッキー・カーライル(Nicky Carlisle)氏は現地検査を月1回から2週間に1回に増やしているが、ホームズ氏が8月開場という目標を達成するつもりならば、6月の馬場の検査はきわめて重要なものになるだろう。

 ホームズ氏は「2ヵ月かけて馬場を検査するのがHRAの方針なので、それに従います。競馬場もHRAも馬と騎手の安全面に妥協すべきではありません」と述べた。

 競馬場敷地を巡る裁判での予期せぬ敗訴や、特に湿度の高かった冬など、さまざまな困難を乗り越えたホームズ氏は、「以前期待はずれに終ったので、開場の日付を発表するのを躊躇していましたが、現在は8月16日にオープンできることを確信しています」と述べた。

 新競馬場は、チェルムスフォード市(Chelmsford)とブレイントゥリー市(Braintree)の間の、以前エセックス品評会場(Essex Showground)のあった場所に、7年と数百万ポンドを費やし建設された。ホームズ氏は、「当初の基本計画を変更せざるをえなかったけれども、ファ ンのための施設の多くを内馬場に移動させたことが、この競馬場の魅力になりました」と述べた。

 同氏は「人々は建設が遅れたといいますが、実際のところ私たちは、8ヵ月で全く新しい競馬場を作り上げたのです」と述べた。

 当初事務所と展示場を予定していた場所は、検量室および騎手・裁決委員の控え室となる。1階、オーク材の馬主・調教師用のラウンジは、曳き馬所、パドック、ウィナーズサークルに面している。

 装鞍所には、赤レンガの14の予備馬房や診療施設が設けられ、そこからパドックにつながっている。さらに、内馬場にはトイレも設置されている。

 ホームズ氏は夏競馬の間、広大な芝エリアをピクニックの場所として宣伝するつもりである。観戦、賭け、食事のための公共施設は、大規模なグランドスタンドの中に設けられる。グランドスタンドはアイルランドのゴルフトーナメント、ライダーカップの間に披露された。

 同氏は「馬場については5ヵ月におよぶ建設計画の3ヵ月目に差し掛かっています。無事に建設を終え、8月に開場することを確信しています」と付け加えた。

 

By Howard Wright


[Racing Post 2007年4月26日 「Great Leighs‘promises’August opning」]