香港のロシアンエンペラーがHHアミールトロフィー優勝(カタール)[その他]
ロシアンエンペラー(せん6歳)は2月18日(土)の午後、HHアミールトロフィー(カタールG1 ドーハ・アルライヤン競馬場)で香港のために見事な勝利を収めた。この馬は以前エイダン・オブライエン厩舎に所属しロイヤルアスコット開催で優勝していた。
ロシアンエンペラーは現在、香港のレジェンドであるダグラス・ホワイト元騎手により管理されている。総賞金250万ドル(約3億3,750万円)のHHアミールトロフィー(2400m)で、道中アイルランド・フランス・UAE・カタールの馬の後方に控えていた。
昨シーズンの香港の最優秀ステイヤーであるロシアンエンペラーの鞍上を務めたアルベルト・サンナ騎手はチャンスが訪れるのを待ち、最後の直線に向かうターンで急発進をかけ、残り300mで大きく伸びてきた。
ロシアンエンペラーは終盤で決定的な末脚を炸裂させて急進し、香港調教馬として初めてカタールのレースを制した。ゴドルフィンのウォーレンポイント(Warren Point)は½馬身差で敗れて2着となり、その½馬身後ろの3着にはフランス調教馬ボルソール(Bolthole)が入った。
香港リーディングジョッキーに13回輝いたホワイト調教師は、「すごいことです。管理馬を海外遠征させたのはこれが初めてです。調教師になったばかりですが、彼は私にとって特別な馬です。この馬で香港のG1を2勝していますし、気性的にも遠征させるのにぴったりな馬だと思ったのです。カタールに上陸してまさに花開いたと言わざるを得ません」と語った。
ロシアンエンペラーは以前オブライエン調教師に手掛けられ、2020年にハンプトンコートS(G3 ロイヤルアスコット開催)で優勝している。そのオブライエン調教師はアンダーカードである総賞金50万ドル(約6,750万円)のアイリッシュサラブレッドマーケティングカップ(カタールG2)を2020年BCマイル(G1)優勝馬オーダーオブオーストラリアで制した。
ロシアンエンペラーは3月25日のドバイワールドカップナイト(メイダン競馬場)で施行されるドバイシーマクラシック(G1)とドバイターフ(G1)の両方に登録されている。
カタールを拠点とするイタリア人ジョッキー、サンナ騎手は大得意で、「香港にいたときに仲良くしていたダグラスのことをとても信頼しています。彼も私を信じてトップホースに騎乗させてくれたのです。とてもいいレースでしたし、楽しいレースでした。すべてが計画どおりに進んで夢が叶うこともあるのですね」と語った。
同じく香港から参戦したキャスパー・ファウンズ厩舎のセニョールトーバは、ハリー・ベントレー騎手を背に序盤から先行勢の1頭として走り続け7着に健闘した。
フランスのインヴァネスが4着に入り、オブライエン厩舎のブルームが5着を確保した。同じくオブライエン厩舎に所属しBCターフで2着だったストーンエイジは12頭立てのこのレースでライアン・ムーア騎手を背に最下位に終わった。
この日、カタールでは外国勢の活躍が際立った。元英国リーディングジョッキー、オイシン・マーフィー騎手がフレイミングリブ(ヒューゴ・パーマー厩舎)でドゥハーンスプリント(カタールG3)を制してカムバック後にさらなる勝利を果たした(訳注:マーフィー騎手は2月16日にチェルムスフォード競馬場で実践復帰して一戦目で勝利を挙げていた)。またジョン&セイディ・ゴスデン両調教師も勝利を決めた。3歳限定戦のアルライヤンマイル(カタールG2)でアルザヒール(Alzahir)がアンドレア・アッゼニ騎手を背に優勝したのだ。
By Hong Kong Jockey Club
(1ドル=約135円)
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[Thoroughbred Racing Commentary 2023年2月18日「Russian Emperor rules for Hong Kong in Qatar」]