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2023年02月09日  - No.5 - 3

オイシン・マーフィー騎手、2月16日の騎乗再開に向けて始動(国際)[その他]


 ヒューゴ・パーマー調教師は、オイシン・マーフィー騎手がチェルムスフォード競馬場でレースキャリアを再開する2月16日(木)に、この元リーディングジョッキーといち早くコンビを再結成することになりそうだ。彼によると、マーフィー騎手は"使命を負っているようだ"という。

 BHA(英国競馬統括機構)は2月7日(火)、マーフィー騎手がふたたび騎手免許を保有するのに適した人物であると判断した。彼はコロナ感染防止ルールの違反と2度のアルコール検査失格により科された14ヵ月間の騎乗停止処分を終えようとしている

 しかし、彼の騎手免許は条件付きで承認された。BHAは"英国競馬が潔白・安全・フェアであること"を確かなものにする必要性を強調したのだ。

 12ヵ月後に見直されるこの条件には、マーフィー騎手が節酒しつづけ、違法薬物やソーシャルドラッグに手を出さないことが含まれている。これを監督するために、マーフィー騎手は競馬場での薬物検査を受けなければならず、BHAの抜き打ちの分析のために毛根検体を提出しなければならない。

 マーフィー騎手は2月16日(木)にチェルムスフォード競馬場のナイター開催で騎乗停止処分後の最初の騎乗を果たすかもしれないが、復帰直後の3日間のうち2日間はカタールで過ごすと見られており、英国に長く滞在することはなさそうだ。

 リーディングタイトルを2回獲得しているマーフィー騎手は、サウジカップ開催(2月25日)での騎乗がすでに決まっている。しかしその前にアミール・スウォード・フェスティバル(2月16日~18日 カタール・ドーハ)の2日目で騎乗し、3日目には総賞金40万ドル(約5,200万円)のドゥハーンスプリント(カタールG3)でパーマー調教師の管理馬フレイミングリブ(Flaming Rib)にも騎乗する予定である。

 マーフィー騎手は2月6日(月)にウォルヴァーハンプトン競馬場の調教走路でこの優れた4歳馬のパートナーを務めており、パルマー調教師はマーフィー騎手の復帰を楽しみにしている。

 パルマー調教師はこう語った。「昨日ウォルヴァーハンプトンでオイシンを見たところ、引き締まった体で、健康そうで、集中力がありましたね。何かを証明するという使命を負っているようでした」。

 「彼はうちの管理馬によく乗ってきました。今年騎乗してもらいたい騎手のリストの上位にくることは間違いありませんね。オイシン、ジェームズ・ドイル、ロス・コークリー、ベン・カーティスがいれば、ほぼ万全の態勢で臨めるでしょう」。

 フレイミングリブは、馬主マイケル・オーウェン氏(サッカー元イングランド代表)により共同所有されている。昨年はコモンウェルスカップ(G1 ロイヤルアスコット開催)でパーフェクトパワーに迫って2着に入るという注目に値する活躍を見せた。

 パルマー調教師はこう続けた。「オイシンはウォルヴァーハンプトンにやって来てフレイミングリブに騎乗してくれました。見事な走りっぷりで、週末にはカタールに向かいます。サウジに遠征させることも漠然と考えていたのですが、出走できたかどうか、上位の補欠馬になれたかどうか分かりません」。

 「総賞金150万ドル(約1億9,500万円)のレースに最低レーティング馬として臨むか、総賞金40万ドル(約5,200万円)のレースに最高レーティング馬として臨むか、馬主に選んでもらいました。そして彼らは賢明にも後者を選んだのです」と語った。

 「昨年10月のベンゴーS(G3 アスコット)で残念な結果になった当時から、フレイミングリブの中東への遠征計画が持ち上がっていました。12月にふたたび調子が上向いてきたので、カタールで良い結果を出して、ドバイワールドカップナイト(メイダン)に向かいたいと考えています」。

 マーフィー騎手はまた、英1000ギニー(G1)でポリーポット(Polly Pott)に騎乗することになっている。この馬はハリー・ダンロップ厩舎にいるときにメイヒルS(G2 ドンカスター)で優勝し、フィリーズマイル(G1 ニューマーケット)で4着となっている。

 その後調教師を引退してポリーポットの馬主であるメグソン家のレーシングマネージャーを務めているハリー・ダンロップ氏はこう語った。「メグソン家はオイシンのような優秀なジョッキーに騎乗してもらいたがっていて、彼が騎乗を引き受けてくたことは素晴らしいことです。今はベン・ポーリング調教師がポリーポットを管理しています。とても楽しみです」。

 「彼女は冬のあいだに成長し、力をつけてました。ベンの最先端の調教場によく馴染んでいます。オイシンはトップクラスのジョッキーであり、騎乗を確保できたことは喜ばしいことです」。

By David Milnes

マーフィー騎手、ネオムターフカップでミスドザカットに騎乗

 オイシン・マーフィー騎手は2月25日(土)にサウジアラビアで施行されるネオムターフカップ(G3)で、ミスドザカット(ジョージ・ボウヒー厩舎)とパートナーを組む。

 マーフィー騎手はニューマーケットを拠点とするジョージ・ボウヒー調教師と新たな関係を築いている。

 ボウヒー調教師はこう語った。「オイシンは素晴らしいジョッキーです。この馬とつながりをつくり出せるような騎手に乗ってほしいと思っていたのです。さまざまな騎手が乗ってきた中で、ミスドザカットはこれまで安定性に欠けていました」。

 「今のところオイシンは縛られていないので、このようなレースでどの馬にも乗れると思います。ライアン・ムーアやウィリアム・ビュイックもできるかぎりうちの管理馬に騎乗してくれていますが、彼ら自身が認めているように、夏になればミスドザカットに乗ることはできないでしょう。私たちは安定性を求めており、オイシンはその要求を満たしてくれます」。

 マーフィー騎手は調教場とチェルムスフォード競馬場の調教走路でミスドザカットに騎乗しており、調教師と新たな同盟関係を築きつつある。

 ボウヒー調教師はこう続けた。「彼はここへ来てこの馬に2度騎乗しています。別の日にはチェルムスフォードの調教走路で走り、本当に良い動きをしていました。サウジに出発する前にこの馬に慣れることはオイシンにとっても良いことでしょうね」。

 「オイシンは言うまでもなく素晴らしい騎手で、鞍上を務めてくれることをとても嬉しく思っています。彼はトップクラスの馬がどんなものかを知っていますからね」。

 ボウヒー調教師はミスドザカットに大きな自信を抱いている。この馬が11月にチャーチルS(L リングフィールド)でコースレコードを更新して優勝したときに2着だったアルジェ(Algiers)がその後ドバイのG2を2勝したことも追い風となっている。

 ボウヒー調教師はこう続けた。「調教師としてはレースがうまくいくのを見たいものです。ミスドザカットは前のレースでアルジェを従えてゴールしコースレコードを更新しましたが、あのようなポジションから勝てたことや、そしてあのようなレベルの高いレースで走っていたことが今でも信じられないのです」。

 「彼はしっかりと調子をあげており、これ以上のコンディションはないと思っています」。

By Harry Wilson

(1ドル=約130円)

[Racing Post 2023年2月7日「Oisin Murphy 'a man on a mission' as he is cleared for return to riding next week」、2月6日「'He fits the bill' - Oisin Murphy set for big-race ride on Saudi Cup card」]


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