TOPページ > 海外競馬ニュース > 有力調教師3名をドーピング疑惑で逮捕(フランス)[その他]
海外競馬ニュース
2021年12月16日  - No.47 - 5

有力調教師3名をドーピング疑惑で逮捕(フランス)[その他]


 フランスの複数のメディアが伝えるところによると、3人の有力トレーナー、シャルリー&セドリック・ロッシの両兄弟と彼らの叔父フレデリック・ロッシが12月7日、馬へのドーピング疑惑で警察の捜査対象となったという。

 オンラインの競馬日刊紙ジュール・ド・ギャロによると、約10人の警察官がシャルリー・ロッシ調教師とその妻ジェシカ・マルチアリス騎手の厩舎(マルセイユ近郊のカラス)を捜索した。

 資料が押収され、馬が検査され、2人の身柄は拘束された。フレデリック氏とセドリック氏が最近出走させた馬からも検体が採取された。

 4時間に及んだとされる強制捜査は、フランス警察の競馬・賭事に関する中央機関(SCCJ)により実施された。調教センターの捜査のあと、獣医師を含む合計15人が連行されたと言われている。

 AFP通信は、フレデリック・ロッシ氏と英チャンピオンS(G1)優勝馬シリウェイを管理するセドリック・ロッシ氏も逮捕されたと伝えている。

 今回の捜査は、マルセイユの司法警察が入手した情報をもとに行われた公開司法捜査の一環として、エクサンプロヴァンスの捜査判事が命じたと報じられている。

 フレデリック・ロッシ氏は20年以上免許を保有するベテラン調教師であり、そのキャリアで達成したG1・2勝のうち最初の勝利は、ドリームアンドドゥ(Dream And Do)による2020年仏1000ギニー(G1)優勝である。

 フレデリック氏は2020年10月にジャンリュックラガルデール賞(G1)をシリウェイ(父ガリウェイ)で制し、この牡馬を仏ダービー(G1 ジョッケクルブ賞)に出走させて2着を確保した。その後、馬主のラ・グスリー牧場(Haras de la Gousserie)がこの馬をフレデリック氏の甥セドリック氏のもとへ移籍させた。

 シリウェイは約4ヵ月間の休養のあとに出走した凱旋門賞で5着となり、英チャンピオンSでは単勝13倍で驚きの勝利を挙げた。

 シャルリー・ロッシ調教師もまたG1優勝トレーナーであり、2020年のマルセルブーサック賞(G1)をタイガータナカで制している。

 フランスギャロは声明において、この事案の詳細についてのコメントを控えたが、"本日公になった進行中の捜査の最新の動向を注意深く見守っている"と述べた。

 その声明にはこう記されている。「フランスギャロは競馬の秩序を確保することに責任を負っており、この観点から警察のSCCJと密接かつ継続的に協力しています」。

 「ドーピングとの闘いは競馬産業にとって絶対的な優先事項であり、年間1,000万ユーロ(約13億円)の予算を投じています。競馬産業では年間約3万件のドーピングテストを実施しており、その多くが抜き打ち検査ですが、競走当日だけでなく厩舎や牧場で行われる競技外検査も含まれます」。

フランスはドーピングとどのように闘ってきたか

 フランス警察はほかにも最近の記憶に残る最も劇的な2つの強制捜査で中心的役割を果たしている。2021年3月には、サンクルー競馬場の駐車場で恥ずべき注射器の所持が目撃されるなどアナボリック・ステロイドに関する一連の違反行為が疑われたアンドレア・マルチアリス調教師(拠点:シャンティイ)を、フランスギャロと連動して逮捕した。

 被告9人が関与するドーピング・組織的犯罪・偽造などの刑事事件の審理はまだ行われていない。しかしフランスギャロの裁決委員は5つの違反行為により、アンドレア・マルチアリス氏に2025年4月まで業務停止処分を科した。

 ジェシカ・マルチアリス騎手はアンドレア氏の妹だが、フランスギャロの初回の審理でも敗訴した上訴委員会でも召喚されることはなかった。

 また2018年9月、障害競走の一流調教師だったギー・シェレル氏はメゾンラフィットの調教場と牧場の両方が司法警察中央局により強制捜索された。そして2019年10月、ダニエラ・メレ氏がシェレル氏のかつての厩舎で調教活動することが認められた。

By Scott Burton

(1ユーロ=約130円)

 (関連記事)海外競馬ニュース 2021年No.10「マルチアリス調教師、ドーピング疑惑で2025年4月まで業務停止処分(フランス)」、No.39「フランスからの遠征馬シリウェイ、英チャンピオンSを制覇(イギリス)

[Racing Post 2021年12月7日「Three leading trainers the subjects of police doping probe according to reports」]

上に戻る