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2022年08月10日  - No.29 - 1

2022年シャーガーカップはイギリス・アイルランド選抜チームが優勝(イギリス)[その他]


 勢いあるニール・カラン騎手(44歳)は8月5日(金)夜にニューマーケットで3勝し、6日(土)のシャーガーカップでは、向かうところ敵なしのイギリス・アイルランド選抜チームの一員としてシルバーサドル賞を獲得してその好調ぶりを見せつけた。

 青天に恵まれたアスコット競馬場で開催されたシャーガーカップで、カラン騎手のチームの勝利はすでに決まっていたが、誰が個人優勝を手にするかは最終レースが終わるまで分からなかった。そしてその栄光を手にしたのは、アダーイインエイジア(Adaay In Asia ハリー・ダンロップ厩舎)を勝利に導いたカラン騎手だった。

 ランボーンを拠点とするダンロップ調教師は、「ニールが乗ってくれることになって本当に良かったです。こう言ってはいけないかもしれませんが、すごい手綱さばきでとても強気に攻めて行っていたので、彼が乗ると聞いて嬉しかったです」と語った。

 カラン騎手はこの勝利により50ポイントを獲得してトップに立った。その日はすでにオーバーン(Orbaan)でクラシファイドステークス競走(約1400m)を制していたのだ。しかしチームキャプテンのジェイミー・スペンサー騎手が37ポイントで2位、チームメイトのキーラン・シューマーク騎手がその4ポイント差で3位となったことで、彼のチームの圧倒的な強さも際立った。

 2009年と2017年のシャーガーカップでも優勝しているカラン騎手はこう語った。「最高の一日でした。有力馬は最初と最後のレースだけだと思っていました。だけど、そのあいだに乗った2頭も期待を上回るパフォーマンスを見せてくれました」。

 「リラックスして最終レースに臨むことができ、アダーイインエイジアに好きなようにやらせたら勝ってくれましたね」。

 「シャーガーカップに不満など見当たりません。一流の競馬場を舞台とする高額賞金と魅力ある出走馬のレースに参加して、素晴らしい一日を過ごすことができるのです。今日ここには競馬ファンや馬券購入者だけでなく、家族連れや子どもたちもいました。競馬を広めるべき次世代の人々です」。

 「3回目の出場ですが3戦3勝です。もう引退しなければならないかもしれませんね」。

 10年以上香港で騎乗してから昨年英国に戻ってきたカラン騎手は、もちろんすぐにやめるつもりはなく、もう一度名声を得ることを決意している。

 この日主役となったカラン騎手に次ぐ成績を挙げたスペンサー騎手は、カラン騎手はじきに名声を手に入れると考えている。

 「あれほど長期にわたって香港で騎乗しようとすれば才能を発揮し続けなければならず、ほとんどの騎手は長続きしません。彼は戦術的に抜け目がないのです。以前からずっとそうでしたね。今やその成果を出しています」。

 スペンサー騎手は表彰式でITVレーシングのマット・チャップマン氏にシャンパンを浴びせかけた。今回はシャーガーカップへの7回目の出場である。

 「私たちにぴったりのイベントです。馬主から重要な騎乗依頼をもらってなければ、ぜひとも来たい日ですね。ジェームズ・ドイル、ウィリアム・ビュイック、ライアン・ムーアは騎乗依頼があるので来られないでしょう。でも私はこのイベントに参加できるので嬉しいです」。

 元リーディングジョッキーのスペンサー騎手自身は、シャーガーカップステイヤーズとシャーガーカップクラシックをそれぞれザマックスウィーキャン(Themaxwecan)とハマキ(Hamaki)で制して一流の騎乗を見せた。「なかなかの騎乗ができました。いい結果が出ましたね。うまくいかないときもときどきあります。ニールに敵わず2位だったことは気にしていません。彼も本当に素晴らしい騎乗をしていましたからね」。

 「私たちのチームは良い騎乗馬に恵まれました。得点表(2位の女性騎手選抜チームに51点もの差をつけての1位)も結局のところそれを物語っていました」。
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By James Burn

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[Racing Post 2022年8月6日「'He's reaping the dividends' - Callan stars as GB & Ireland scoop Shergar Cup」]


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