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2020年12月24日  - No.50 - 3

偉大な競走馬で種牡馬のオーサムアゲイン、26歳で死亡(アメリカ)[生産]


 1998年BCクラシック(G1)優勝馬であり、種牡馬として4頭のブリーダーズカップ優勝馬を送り出したオーサムアゲイン(26歳)は12月15日、引退馬施設オールドフレンズ(ケンタッキー州ジョージタウン)で死んだ。

 オールドフレンズの創設者であり会長のマイケル・ブローウェン氏は12月16日、オーサムアゲインの死を発表した。

 はっきりした死因は不明である。しかし完全な解剖結果が出される予定であり、それをうけて獣医師の報告も行われるだろう。

 カナダ産のオーサムアゲイン(父デピュティミニスター)はフランク・ストロナック氏により生産・所有された。競走馬としても種牡馬としても立派な実績をもつ。1997年の3歳シーズンに2戦目の未勝利競走(ハリウッドパーク)で初勝利を挙げ、その数週間後のクイーンズプレートS(ウッドバイン)でも勝利を収めた。その夏にふたたび米国で出走したジムダンディS(G2 サラトガ)で優勝し、トラヴァーズS(G1 サラトガ)ではデピュティコマンダーの3着となった。

 4歳シーズンには重賞5勝を達成して無敗を守った。勝鞍にはスティーヴンフォスターH(G2)やホイットニーH(G1)での勝利、そしてファンに強い印象を残したBCクラシックでの優勝が含まれる。オーサムアゲインはこの歴史あるレースで敗れてしまうかのように見えたが、最後の直線でG1馬のコロナドズクエストとスウェイン、そして前年のケンタッキーダービー(G1)&プリークネスS(G1)優勝馬シルバーチャームに反撃して見事に勝利を収めた。

 オーサムアゲインは1998年に、通算成績12戦9勝、獲得賞金437万4,590ドル(約4億5,933万円)で現役を引退した。そして20年にわたり、種牡馬としてストロナック氏のアデナスプリングスで供用された。

 競走生活と同様に種牡馬生活においても卓越していたオーサムアゲインは、最優秀馬に選出される以下の産駒3頭を送り出した。ゴーストザッパーが2004年BCクラシックを制したときには、史上初のBCクラシック父子制覇が達成された。

・ ゴーストザッパー:2004年米国年度代表馬&最優秀古馬

・ ジンジャーパンチ:2007年最優秀古牝馬

・ ノミニー(Nominee):トリニダード・トバゴ共和国で最優秀馬に複数回選出。

 ほかの優秀なオーサムアゲイン産駒には以下が含まれる。

・ ゲームオンデュード: 重賞14勝。唯一のサンタアニタH(G1)3勝馬。現在はオールドフレンズで繋養。

・ オーサムジェム: 7歳でハリウッドゴールドカップ(G1)を制覇。

・ ラウンドポンド: 2006年BCディスタフ(G1)優勝馬。

・ ウィルコ: 2004年BCジュベナイル(G1)優勝馬。

・ サーウィンストン:2019年ベルモントS(G1)優勝馬。

 オーサムアゲインは世界中でブラックタイプ勝馬69頭を送り出しており、その中には重賞勝馬39頭、100万ドル以上の賞金獲得馬12頭が含まれる。オーサムアゲイン産駒は合計で賞金9,800万ドル(約102億9,000万円)以上を獲得している。優良産駒の大半がダートで活躍しているが、芝のステークス勝馬も13頭送り出している。その中にはハリウッドターフカップS(芝G2)優勝馬マニトゥーリン(Manitoulin)、ケンタッキーカップターフS(芝G3)優勝馬ルーマーハズイット(Rumor Has It)が含まれる。

 オーサムアゲインは10月からオールドフレンズで繋養されていた。

 ブローウェン氏はこう語った。「競馬場やアデナスプリングスでオーサムアゲインを見た人は誰もが、彼がその名にふさわしい馬だと認識しました。彼は多くのファンの心に深く刻まれずっと残る印象を与えるだろうと思っていたので、オールドフレンズでごく短い時間しか過ごせなかったことをただ残念に思います。この突然の死により彼の偉大さをあまり長く見せられなかったことがとても悔やまれます。実にオーサムな(すごい)馬でした」。

By Blood-Horse Staff

 (関連記事)海外競馬ニュース 2019年No.39「オーサムアゲインが種牡馬引退(アメリカ)

[bloodhorse.com 2020年12月16日「Awesome Again Dies at 26」]

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