新型コロナウイルス感染拡大防止策として場外馬券発売所を閉鎖(香港)[開催・運営]
新型コロナウイルス感染拡大防止策として、香港の場外馬券発売所は直ちに閉鎖された。2月3日(月)にはこのウイルスによる香港初の死者が出ている。
さらに中国本土への移動歴のない居住者2名の感染が確認され、香港政府はより厳格な措置を取ることとなった。香港ジョッキークラブ(HKJC)もこれに続き、400人以上の命を奪ったこのウイルスの感染拡大防止策を講じる。
HKJCはすでに、シャティンとハッピーバレーの両競馬場で入場制限を行っている。春節開催は例年10万人を集めるが、今年の入場者数はその10分の1以下となった。
HKJCは現在、101ヵ所ある場外馬券発売所のすべてを閉鎖している。2月6日(木)からは多くのオンライン賭事を一時停止する予定であり、これは賭事収入源に打撃を与えるだろう。
馬券購入およびサッカー賭事を続けるには、1886自動テレベットシステム(1886 Telebet Automated System)、モバイル賭事アプリの"レーシングタッチ(Racing Touch)"もしくはインターネット投票サイト"eウィン(eWin)"を利用しなければならない。
HKJCは次のような声明を出した。「政府は、新型コロナウイルスを封じ込めるのに、今後2週間は重要な期間となると発表しています。また政府はすでに企業に対し、この時期の大規模な集会を避けることを検討すべきだと助言しています。HKJCはハッピーバレーとシャティンの両競馬場について、2月8日(土)からさらに入場を制限することを考慮しています」。
HKJCはこれらの競馬場への新たな予約を停止しており、過去14日間に中国本土での滞在歴がある人々には競馬場とHKJCの施設への来場を控えるように強く勧めている。
HKJCはすべての競馬場入場者に対して、入場ゲートで体温をチェックし、マスク着用を勧めるなどの措置を取っている。また、1月27日(月)の春節開催ではスタッフを1万1,000人から3,000人に大幅削減していた。
2月5日(水)もハッピーバレー競馬場でレースが施行されるが、HKJCは発売金が減少していることを認めている。春節開催の発売金は前年の17億4,180香港ドル(約243億8,520万円)から14億5,960万香港ドル(約204億3,440万円)に減少した。
By Bruce Jackson
(1香港ドル=約14円)
(関連記事)海外競馬ニュース 2020年No.4「新型コロナウイルスに対する警戒により、春節開催は入場者数を大幅制限(香港)」
[Racing Post 2020年2月5日「Betting shops closed as Hong Kong battles to contain spread of coronavirus」]