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2020年12月17日  - No.49 - 3

三冠馬ジャスティファイ、サンタアニタダービーの優勝資格を維持(アメリカ)[その他]


 無敗の米国三冠馬ジャスティファイは、2018年サンタアニタダービー(G1)の競走後検査で禁止薬物の陽性反応を示したが、そのレースの優勝の資格を失うことはないだろう。裁決委員たちは12月8日、この競走結果に対する申立てを棄却した。

 ジャスティファイ(ボブ・バファート厩舎 馬主:ウィンスターファーム、チャイナホースクラブなど)は昨年、競走後検査で禁止薬物スコポラミンの陽性反応を示したことが明るみになり、論争に巻き込まれた。

 カリフォルニア州競馬委員会(CHRB)は2018年、陽性反応はヨウシュチョウセンアサガオによる環境汚染の結果であり、ジャスティファイは失格にならないと判断していた。もしサンタアニタダービーの優勝が無効となっていれば、ジャスティファイはケンタッキーダービー(G1)に出走できていなかっただろう。

 この申立ては昨年、サンタアニタダービーでジャスティファイの2着となったボルトドーロの関係者たちによって行われた。彼らは、CHRBのルールはジャスティファイが失格とされるべきと定めていると主張した。

 しかしCHRBの裁決委員たちは10月の審問の後、「この事案は2018年8月の審問でCHRBにより適切に対応された」とし、ジャスティファイと同じくスコポラミンの陽性反応を示したホッパーチュニティ(Hoppertunity バファート厩舎)に対する申立ての棄却を決定した。

 裁決委員たちは声明でこう述べた。「示された証拠と証言を考慮して、いずれの申立ても棄却しました。CHRBは2018年8月23日の会合(デルマー)の幹部会議において、すでにこの事案について判断を下しており、この申立てについて取り組まないことを可決していました」。

 裁決委員たちは12月8日に発表された調査結果において、「CHRBはスコポラミンの分類に関するルールを北中米競馬委員会協会(ARCI)の規範と一致させるように更新する予定だったので、自動的な失格に繋がらなかった」と言及した。

 しかし裁決委員たちは、「CHRBの役員がスコポラミンの分類変更を可決した2018年8月よりも前に審問が行われていたとすれば、ジャスティファイとホッパーチュニティはそれぞれのレースで失格になっていただろう」と述べた。

 バファート調教師はLAタイムズ紙に対して、この結果に満足していると述べた。同調教師は11月、数頭の管理馬がレース当日の使用が禁止されている薬物の陽性反応を示したことを受けて、今後このような問題を起こさないよう対策を講じることを約束する声明を出していた。

 同調教師はこう語った。「この決定について何よりもジャスティファイのために満足しています。彼は偉大で、無敗記録を保持するのにふさわしい馬です」。

 「すでに言いましたが、2020年は困難な年でした。だから、この出来事が終わったことを嬉しく思っています。この決定に感謝し、正しい決定だったと信じる一方で、2021年をより素晴らしいものにするためにこれからも変わらず献身的に取り組み続けていきます」。

By Peter Scargill

 (関連記事)海外競馬情報 2019年No.9「三冠馬ジャスティファイ、薬物陽性の報道に関係者がコメント(アメリカ)

[Racing Post 2020年12月10日「Justify allowed to keep Santa Anita Derby after complaint is rejected」]

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