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TOPページ > 海外競馬ニュース > BHA、2014年以来最多の予後不良事故を受けて対策を取る(イギリス)[開催・運営]
海外競馬ニュース
2019年02月21日  - No.7 - 3

BHA、2014年以来最多の予後不良事故を受けて対策を取る(イギリス)[開催・運営]


 BHA(英国競馬統轄機構)は128日、2018年のレース中の予後不良事故件数を発表した。それは2014年以来最高の水準だった。

 2018年には93,004頭が出走して、そのうち201頭が予後不良となり、予後不良事故率は2014年と同率の0.22%となった。2017年には167頭が予後不良となり、予後不良事故率は0.18%だった。

 しかし、この5年間の平均は0.20%にとどまっており、2000年以降は改善傾向にあることが明らかである。

 BHA2018年、独立した馬の福祉監視機関を設置するように議会から求められ、予後不良事故率を低下させるための対策を取り、世論に適切に対応することを約束していた。

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 BHAの最高規制責任者であるブラント・ダンシー(Brant Dunshea)氏はこう語った。「1年間の統計だけを深読みしすぎるのはあまり良くないことですし、全体的な傾向として安全率は改善に向かっています。一方で、競馬場の安全についての問題を真剣に受け止めて目標レベルを高めなければならないことは、はっきりしています」。

 「政府は同様のことを述べています。一般人が競馬に対して持っているイメージが馬の故障により変わってしまうのであれば、競馬の長期的未来へのリスクとして考えなければなりません」。

 「BHAはこの問題について指導的役割を果たしています。これまでどおり、今年の故障データを検証し、どうすれば競馬をより安全にできるか考察していきます。競馬界は一丸となってこの件について取り組み、それぞれが共通の責任を負います」。

 「競馬産業には、馬を愛し、馬にできるかぎり最高のケアを提供することに熱心な人々が沢山います。私たちが競馬産業で定めている水準はすでに格別に高いものです。しかし、一般人の認識を変えるためには、今後さらに努力しなければなりません」。

 「世論に適切に対応しなければなりません。成功するためには、これまでの方法を改めるだけではなく一丸となって取り組まなければなりません」。

 2018年に予後不良となった馬は、平地と障害のいずれにおいても増加した。平地では65頭(前年:47頭)、障害では137頭(前年:120頭)だった。

 この5年間の平均予後不良事故率は0.20%で20年前の0.29%と比較すると極めて低い。

 2018年に予後不良事故が増加した1つの要因は、異常に乾燥した夏とそれが英国中の競馬場の芝コースに与えた影響であったかもしれない。

 乾いた芝馬場では速いレースになりやすく、危険性が高まる可能性がある。BHAは、暑い夏が影響を及ぼすかどうかを判断するために、毎月統計などのデータを評価することにしている。

 BHAの馬健康・福祉担当理事のデヴィッド・サイクス(David Sykes)氏はこう語った。「どのような要因が2018年の安全に関する数値に影響を及ぼしたかを検証しています。また、全競馬場の安全性を高める対策を特定するために、とりわけ2018年の予後不良事故率が全国平均を上回った競馬場と緊密に取り組んでいます」。

 「毎年行われるこのプロセスは、しばしば、コースのレイアウト、芝の管理方法、その他安全性に影響する様々な事柄の変更に繋がります」。

 2018年には、ある競馬場がホームストレッチとバックストレッチの置障害(ハードル)の数を変更した。また、別の競馬場では馬の福祉を向上させる試みとして、土を追加して土壌組成を調整した。BHAはこれらの競馬場の名前を明かすのを控えた。

 現在進行中の主要プロジェクトは、障害競走のための"予測リスクモデル"の開発である。このプロジェクトは、馬の履歴や騎手などの馬場以外の要素を含む危険因子を特定することを目指す。

 20183月のチェルトナムフェスティバル(4日間)で6頭が予後不良事故に遭ったことを受け、BHAはチェルトナム競馬場での全開催日程と障害競走全体に関する17の勧告を含む報告書(全67ページ)を作成した。"予測リスクモデル"の開発は、それらの勧告の1つである。

現行の福祉推進策

 ・ 英国の5つの調教場において段階的な試行として、すべての置障害(ハードル)に蛍光の黄色、固定障害(フェンス)の踏切板に蛍光の白色が使われている(これは馬の見分けやすい色についての研究に基づく)。また、パッドを貼った置障害を導入する。

 ・ すべての障害競走の危険因子を特定する"予測モデル"を開発するための研究プロジェクト。

 ・ 予後不良事故と薬物投与との因果関係を評価するための投薬データを収集。

 ・ 生後30日以内の出生通知から競走成績・引退後の生活に至るまでの情報を結合したBHA管理の"サラブレッドデータベース"の開発。

 ・ 2019年に競馬産業間共通の福祉委員会を招集。この委員会は、安全性を高める措置など競馬界の幅広い戦略を展開する任務を負う。


By Bruce Jackson


(関連記事)海外競馬情報2018No.12「チェルトナムフェスティバルの予後不良多発を受けての勧告(イギリス)」


Racing Post 2019128日「Equine fatalities at highest level since 2014 as BHA pledges action」]



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