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2019年12月19日  - No.49 - 2

ケンタッキー州の競馬場、ラシックス使用の段階的禁止を歓迎(アメリカ)[開催・運営]


 ケンタッキー州のキーンランド、チャーチルダウンズ、ターフウェイパーク、エリスパーク、ケンタッキーダウンズの各競馬場は、ケンタッキー州競馬委員会(Kentucky Horse Racing Commission: KHRC)が12月9日に承認した薬物改革への支持を表明した。薬物改革が可決されたことは、ケンタッキー州の競馬関連団体のかつてない団結と、安全・公正確保の手順を一層強化する計画を進めることへの強い意志を示している。

 KHRCが薬物改革を承認したことにより、ケンタッキー州は競走当日のラシックス使用を段階的に禁止する最初の州となる。2020年からは2歳馬への競走当日のラシックス使用が禁止され、2021年以降は重賞競走におけるラシックス使用が禁止される。

 その他の薬物の使用を制限するルールも承認された。

―コルチコステロイド(corticosteroid)の休薬期間をレースの7日前から14日前に延長する。

―非ステロイド系抗炎症薬(NSAID)の休薬期間をレースの24時間前から48時間前に延長する。

―ビスフォスフォネート(bisphosphonate)のレースにおける使用と4歳未満の馬への使用を禁止する。

 透明性を確保するための大胆な対策として、KHRCはケンタッキー州で出走登録する際に14日間の診療記録の提示を義務付けることも承認した。調教師は管理馬に投与した治療薬の明白かつ正確な記録を保持せねばならず、全診療記録は馬主と調教師が代わった場合は転送される。

 KHRCが承認した薬物改革は、キーンランド協会(Keeneland Association)とチャーチルダウンズ社(Churchill Downs Inc.)がサラブレッド安全連合(Thoroughbred Safety Coalition)の創設メンバーとして支持した基準と一致する。

 キーンランド協会の理事長兼CEOのビル・トマソン(Bill Thomason)氏はこう述べた。「騎手と競走馬の福祉は競馬界の最優先事項です。KHRCがそれらの改革を現実のものにしようとしていることに感謝します。これにより、競馬場を一層安全にする手段、我々が愛してやまない競馬の公正性と持続性を保護する手段がケンタッキー州の競馬界にもたらされます」。

 チャーチルダウンズ社のケヴィン・フラナリー(Kevin Flanery)理事長は、「競馬産業全体は、競走馬をケアするにあたり、最良の実践方法を実施する責任があります。これらの重要で有意義な改革が可決されたことは、ケンタッキー州において動物福祉と安全手順をさらに向上させるための重要なステップです」と語った。

By Keeneland, Churchill Downs, Turfway Park,

Ellis Park, and Kentucky Downs Press Release

 (関連記事)海外競馬情報 2019年No.12「サラブレッド安全連合が結成される(アメリカ)

[bloodhorse.com 2019年12月10日「KY Tracks Applaud KHRC Adoption of Medication Reforms」]


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