カタールレーシング社チーム、モンゴルダービーに出場(モンゴル)[その他]
カタールレーシング社の競馬・生産マネージャーであるデヴィッド・レッドヴァース(David Redvers)氏は8月12日、1,000kmのモンゴルダービーを完走した。同氏は、この偉業により負傷騎手基金(Injured Jockeys Fund: IJF)に多くの募金が寄せられることを望んでいる。
レッドヴァース氏は昼前に7位でゴールし、その後ファハド殿下のアイルランドでの代理人ピーター・モロニー(Peter Molony)氏が同着の11位で入線した。ガレス・ジョーンズ(Gareth Jones)氏は同着の15位であった。
合計43名が出場したモンゴルダービーでは、14名がさまざまなステージで怪我や脱水症状のために脱落した。カタールレーシング社のファハド殿下やケヴィン・ダーレー(Kevin Darley)元騎手も途中でリタイアしたが、レッドヴァース氏は困難を乗り越えた。
レッドヴァース氏はこう語った。「人生で成し遂げた中で最高の快挙です。かわいそうなケヴィンは同意してくれるか分かりませんが」。
「まだ計算していませんが、IJFにできるだけ多額の募金が集まることを心から望んでいます」。
レッドヴァース氏は出場した仲間の努力を称賛するとともに、モンゴル在来馬に敬意を表した。「よほど頑丈でなければこのレースを完走できません。モンゴル在来馬はライオンのように勇敢で、猛烈にギャロップしました。イヌワシが上空を飛んでいるのを眺めながら、御しきれない馬に乗って疾走するのはきわめて爽快な経験でした。本当に素晴らしいものでした」。
モンゴルダービーは、肉体的に最も苛酷なレースとして名高い。レッドヴァース氏はこう語った。「この8日間で体重が2ストーン(約12.7 kg)以上減りました。今朝トイレに行った時、ズボンがずり落ちました。しかし、この経験が魂の平穏を得るのにどれだけ良かったか言葉にできません。きわめて魅惑的で夢のような経験でした」。
「ここではまるで、千年以上前の昔に乗馬しているような気分になります。モンゴルは地球上で最も美しい場所です。すべてが手つかずで、無垢なままです」。
「人々は心を開き、まるで家族の一員のように迎え入れてくれます。貧しいものの、心は豊かです」。
「肉体的にたいへん辛い思いをしましたが、高揚感はそれを越えるものでした。新たに親友を見つけました。この絆はずっと続くでしょう。夢のような経験でした」。
By Richard Birch
(関連記事)海外競馬ニュース 2012年No.38「1000kmのモンゴルダービーで英国拠点のファーヒ騎手が優勝(モンゴル)」、2014年No.17「ファハド殿下とそのチーム、ロンドンマラソン完走(イギリス)」
[Racing Post 2016年8月13日「Redvers hails 'magical and magnificent' Mongolia trip」]