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2015年01月22日  - No.3 - 3

香港国際競走、賞金増額と競馬シリーズへの組込みを検討(香港)[開催・運営]


 国際競馬開催日程において重要な地位を維持し、世界から最高級馬を引き付けるために、香港国際競走の賞金総額は2015年に再び引き上げられる予定である。

 2014年香港国際競走(12月14日シャティン競馬場・賞金総額8,300万香港ドル)は、欧州や日本から一流馬を引き寄せたが、この競馬フェスティバルよりも前の競馬開催を主要目標としていたトレヴ(Treve)やジャスタウェイなどの超大物馬は現れなかった。

 香港ジョッキークラブ(Hong Kong Jockey Club)のCEOウィンフリード・エンゲルブレヒト-ブレスケス(Winfried Engelbrecht-Bresges)氏は、「年末開催なので簡単ではありませんが、国際的な面から言えばうまく調和がとれていると考えます」と述べた。

 そして「高額賞金の新設競馬開催との競争がますます激化していることが、2014年に賞金総額を15%増加させた理由の1つであり、2015年も同じような計画を立てる予定です。国際的な競争は競馬発展に役立つことなので私たちは歓迎しています」と続けた。

 以前ツォッペンブロイヒ牧場(Gestut Zoppenbroich)を経営しドイツ唯一の三冠馬ケーニヒスシュトゥール(Konigsstuhl 後のリーディングサイアー)を所有していたブレスケス氏は、香港国際競走をシリーズに組み込む可能性を考えているが、まだ先のこととなりそうだ。

 そして、次のように語った。「ボーナス賞金加算方式も考えられますが、調教師対抗とした方が面白いでしょう。アイルランドに1頭の管理馬、香港にもう1頭の管理馬を出走させてそれぞれで優勝できるでしょう。もちろん、単体の競馬開催としても大変魅力があると思います」。

 ホースレーシングアイルランド(Horse Racing Ireland)のCEOでヨーロッパ・パターン競走委員会(European Pattern Committee)の会長であるブライアン・カヴァナー(Brian Kavanagh)氏も、いくつかの競馬開催を結びつけることを望んでいる。

 12月11日にシャティン競馬場でカヴァナー氏は次のように語った。「シリーズ案が持ち上がり大規模な競馬開催はタイアップするでしょうが、その第一段階は多分欧州で、アイルランドの競馬開催と英国チャンピオンズデーアスコット競馬場)、それに凱旋門賞ウィークエンドになると思います。このシリーズを三冠競走方式にするか、ボーナス賞金加算方式のどちらにするかはその後明らかになってくるでしょう」。

 「より長期的には、ブリーダーズカップや香港、それにドバイを考慮することができます。そこには多くの機会があり、検討されることになるでしょう。まずやるべきことはシリーズを創設し、スポンサーを惹き付けることです」。

 競馬シーズンのより早い段階でチャンスを手に入れるために、香港国際競走が回避され打撃を受けるとは、カヴァナー氏は考えていない。

 同氏は次のように語った。「新しいレースを創設するわけではないことを主張しました。アイルランドのレースは既存のレースです。確かに総賞金は増加しますが、新たなチャンスが生まれるわけではありません。それよりも欧州のレースが踏切台として機能し、競争するのではなく、むしろ香港国際競走を引き立たてることができると考えています」。

By James Burn

[Racing Post 2014年12月12日「Prize-money again on rise for 2015 meeting」]


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