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海外競馬情報
2026年03月05日  - No.7 - 2

アジア競馬会議:競馬の国際連携が主要テーマに(国際)【開催・運営】


 サウジカップ(G1)の開催週にサウジアラビアのリヤドで開催された第41回アジア競馬会議(ARC)では、国際化とブランディングに焦点が当てられた。

 その方向での進展があったという証拠も示された。世界各国から参戦した競走馬がサウジカップ当日のレースで勝利を収め、いくつかの国の統括機関の関係者は競争から協調への転換が進んでいると報告したのである。

 会議の冒頭で、アジア競馬連盟会長で香港ジョッキークラブ(HKJC)のCEOでもあるウィンフリート・エンゲルブレヒト⁼ブレスゲス氏は、これまでも頻繁に指摘されている「分断」、「公正確保」、「顧客の高齢化」、そして「ソーシャルライセンス(訳注:産業が活動を継続するには社会に貢献する必要があるという考え方)」に加えて、競馬業界が直面する新たな課題、すなわちスポーツ賭事の急激な人気拡大や予測市場による「競馬の存在自体に影響を及ぼす脅威」について言及した。

 これらの課題に対する一つの解決策として、彼は国際的なブランディングに言及し、その例としてカランダガンを挙げた。2025年のロンジンワールドベストレースホースに選出された同馬は、アスコット競馬場で開催されたチャンピオンS(G1)やキングジョージ6世&クイーンエリザベスS(G1)に加えてフランスのサンクルー大賞で勝利し、さらに11月にはジャパンカップ(G1)で圧倒的な勝利を収めた。

 ブレスゲス氏は「振り返ると、なぜカランダガンはワールドベストレースホースを戴冠し、チャンピオンになったのでしょうか?日本に遠征したからです。カランダガンは日本の最強馬達に挑み、退けて勝利したのです」と述べた。

「これは世界の注目を集めるイベントですが、まだ競馬界においては、こうしたことがまだ十分に行えていません」。

 同様の主張は3日間の会議を通じて行われたパネルディスカッションでも聞かれた。複数の代表者が、NBAやNFL、一部のモータースポーツがブランドの国際化を進めた例を挙げ、ブランディングの構想をより積極的に推し進めるべきと主張した。

 野球のブランドは、アメリカのMLBからワールドベースボールクラシックや世界各地で試合を開催することで世界的に拡大している。クリケットでさえ、革新的なブランディングとプロモーションによって一部の地域では人気と賭事の売上げが競馬を上回っていることが指摘された。

 「もし国境を越えて協力することができれば、この流れを変えるチャンスとなります」とブレスゲス氏は述べた。

 もちろん、即座に提示された反論は、競馬には包括的な統括団体が存在せず、むしろ主要な競馬施行国の一部では内部抗争が深刻化している、というものであった。

 それでも、一部の参加者はわずかな希望について報告している。その中の一人はサウジアラビアのバンダル・ビン・カリド・アル・ファイサル殿下である。彼はサウジアラビアジョッキークラブ会長で、サウジカップの急速な成長と成功を主導した人物でもある。

 世界最高額の賞金レースの構想段階から、バンダル殿下は湾岸地域の競馬業界の調整に尽力してきた。具体的には、馬の移動に関する書類手続きや証明書類の標準化、その他の規制からの負担軽減などに取り組んできた。

 おそらく最も重要なのは、この地域での競馬開催日程調整が継続的に進められていることであろう。数カ月にわたる酷暑による開催日数の制約と、限られたサラブレッド及び純血アラブの供給を考えると、最大限の調整が最良の結果をもたらすはずだ。しかし、その他の地域と同様に、思惑が絡み合い、調整はなかなか進んでこなかった。

 バンダル殿下は、本紙のぶら下がり取材において「過去2年間で状況は変わりました」と述べた。

 「とても上手くいっています。もう驚くことではありません。それが重要です」。

 進捗は競馬場でも確認することができる。リヤドとドバイの間で軽微な日程調整が行われたことで、両地域の主要なレースに続けて出走することが容易になった。

 そして、ブレスゲス氏が提示した世界的スターの創出とブランディングについては、カランダガンのほかにもフォーエバーヤングの名が挙げられる。2月14日にサウジカップ連覇を成し遂げた同馬は、数週間後にドバイワールドカップ(G1)制覇を狙っている。劇的な写真判定で3着となった2024年のケンタッキーダービー(G1)と2025年のブリーダーズカップクラシック(G1)での勝利により、フォーエバーヤングのブランドはアメリカ競馬に深く浸透している。

 そして地球の反対側では、10月に競馬のグローバル化におけるもう一つの大きな一歩が迫っている。HKJCが中国本土にある最先端施設の従化競馬場で、定期競馬開催を開始する予定だ。今後数ヶ月で更なる詳細が明らかになるだろう。

By Bob Kieckhefer

[bloodhorse.com 2026年2月26日「Global Branding in Focus at Asian Racing Conference」]

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