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2026年02月26日  - No.6 - 1

欧州のブラックタイプ競走が5年連続で減少(欧州)【開催・運営】


 2月5日にローマにあるMASAF(イタリア農業・食料主権・森林省)にてEPC(欧州パターン委員会)の第一回会議が行われ、2025年に欧州で施行された重賞およびリステッド競走を審査し、2026年の欧州平地ブラックタイプ競走の幾つかの変更について承認した。

 EPCは、2026年に欧州で行われるブラックタイプ競走として計811競走(2025年は814競走)を承認し、うち409競走が重賞競走(2025年は411競走)、402競走がリステッド競走(2025年は403競走)である。

昇格・新設・主な変更点

 EPCは現在G3競走の2競走をG2競走に昇格することを承認した。

 フランスのパリロンシャン競馬場で行われるポールドムサック賞(1,400m、3歳限定、6月初旬施行)がG2競走に昇格する。同競走は、必要となるレーティング要件を継続的に上回っており、約1ヵ月後に同じ距離で施行されるジャンプラ賞(G1、1,400m、3歳限定)の前哨戦としての役割が期待されている。

 ドイツのミュンヘン競馬場で行われるバーバリアンクラシック(2,000m、3歳限定、5月初旬施行)は、G2競走への昇格申請が承認された。同レースには近年、独ダービー(G1)の有力馬を輩出している優れた実績があり、この時期のドイツ中距離パターン競走の体系を充実させる狙いがある。

 EPCは、欧州全土で5競走をリステッド競走として新たに承認した。フランスでは、5月中旬にパリロンシャン競馬場で行われる4歳以上牝馬限定マイル戦のエゾテリック賞が新設される。ドイツでは、独ダービーの2週間前にドルトムント競馬場で行われる2,050mのトライアルレースがリステッド競走として新たに編成された。アイルランドでは、8月中旬にコーク競馬場で施行する2歳牝馬限定の1,400m戦ファーヴィルSがリステッド競走として新設される。イタリアのミラノ競馬場で5月初旬に行われるエマヌエーレフィリベルト賞(2,000m、3歳限定)およびスウェーデンで5月中旬に行われるイエゲスロースプリント(1,200m、3歳以上)がそれぞれブラックタイプ競走に復帰した。

 また、9月中旬の愛チャンピオンシップウィークエンドにレパーズタウン競馬場で施行される2歳限定レースゴールデンフリースSのG1昇格は、EPCにより1年前に承認されていたことも記しておきたい。今年からG1競走として施行されるこのレースは、当初発表されたように、距離が1,600mから1,800mに延長される。

 このほかの重要な変更には、パリロンシャン競馬場で日曜日に開催されていた主要重賞競走を木曜日のナイター開催とする点がある。若年層のファンにレベルの高いレースを観戦してもらうのが目的だ。イスパーン賞(G1、1,850m、4歳以上)、ヴィコンテスヴィジエ賞(G1、3,100m、4歳以上)およびパレロワイヤル賞(G3、1,400m、3歳以上)は、2026年からこのパリロンシャン競馬場の平日枠に移行し5月21日(木)に施行され、これまでより3日ほど早い施行になる。一方で、オカール賞(G3、2,200m、3歳限定)およびモントルトゥー賞(L、1,600m、4歳以上)は、その空白となった日曜日(5月24日)を穴埋めする形で数日繰り下げられ、これまでサンクルー競馬場で平日に施行されていたコリーダ賞(G2、2,100m、4歳以上牝馬限定)とともに施行される。また、サンクルー大賞(G1、2,400m、4歳以上)は今年から1週間遅い(7月5日)施行となるが、これはロイヤルアスコット開催からさらに1週間の間隔を空けるためだ。ジャンプラ賞も同様の理由によりドーヴィル競馬場での施行を1週間繰り下げた(7月12日)。さらにフランスギャロは、ヴェルメイユ賞(G1)との間隔を適切に確保するためにアレックヘッド賞(旧ポモーヌ賞、2,500m、3歳以上牝馬限定)の施行日を1週間繰り上げる申請(8月15日)を行い、承認された。昨年、凱旋門賞トライアルデイの日程変更に伴い、ヴェルメイユ賞の施行が1週間ほど前倒しされたという経緯がある。

 MASAFは、9月までローマのカパンネッレ競馬場が使用できないことから、同競馬場のブラックタイプ競走について、今年の上半期にミラノにあるサンシーロ競馬場で施行する申請をして承認された。ただし、ナターレディローマ賞(L)は開催地をフィレンツェ競馬場に移行される。つまり、今年はパリオーリ賞(伊2000ギニー、G3)、レジーナエレナ賞(伊1000ギニー、G3)、伊ダービー(G2)はいずれも開催地が変更になる。このほかにも、ホースレーシングアイルランド(HRI)は、ティペラリー競馬場がオールウェザーコース改修工事のために閉鎖されている間、同競馬場で施行されていたブラックタイプ5競走を一時的に別の競馬場に移して開催する。さらにイギリスで注目を集めているのは、デュークオブヨークS(G2、1,200m、3歳以上、5月中旬施行)として知られていたヨーク競馬場の競走がミンスターSへ改称されることだ。

 上記のブラックタイプ競走に関する変更点に加えて、EPCはMASAFが賞金支払いの正常化や事務手続の改善に関し、期待される基準に沿って大幅に是正してきたことを評価しており、イタリア競馬に対する制裁措置の懸念が払拭されたことを喜ばしく思うと発表した。

レース水準の管理

 EPCは加盟国のレース水準に関して、徹底して厳格な管理を継続していくとしている。2026年は、欧州全土で4重賞競走が降格となり、3競走がリステッド競走の格付けを喪失した。対象となった競走は以下のとおり。

イタリア

・ドルメロ賞(ミラノ):G2競走からG3競走に降格

・リディアテシオ賞(ローマ):G2競走からG3競走に降格

・ローマ賞(ミラノ):G2競走からG3競走に降格

・ボッティチェッリ賞(ローマ):リステッド競走の格付けを喪失

・レプブリケ・マリナーレ賞(ローマ):リステッド競走の格付けを喪失

・ヴィットリオリーヴァ賞(ミラノ):リステッド競走の格付けを喪失

スカンジナビア

 ・スカンジナビアオープンチャンピオンシップ(コペンハーゲン):G3競走からリステッド競走に降格

 

 こうした降格に加えて、フランスからはサンクルー競馬場のペネロープ賞(G3)とスカラムーシュ賞(L)、スウェーデンのイエゲスロー競馬場で行われるスプリングマイル(L)、ブロパーク競馬場で行われるスウェディッシュオープンマイル(L)は、いずれも自主的に格付けを返上した。

2027年に降格対象となりうる競走

 2026年の実績によって2027年に降格となりうる重賞競走やリステッド競走は計22競走に及ぶ。国別の内訳は以下のとおり。

イギリス:3競走

フランス:4競走

ドイツ:5競走

アイルランド:3競走

イタリア:5競走

スウェーデン:2競走

 EPC代表のジェイソン・モリス氏は「EPCは5年連続でブラックタイプ競走を削減することになりました。2021年には重賞競走とリステッド競走を合わせて計853競走ほどありましたが、2026年には811競走まで減少しました。これは、EPCの加盟国がレース水準をコントロールするために共同責任を負うという姿勢を示したものです」と語った。

「また、EPCはヨーロッパにおける生産頭数の減少や能力の高い競走馬の供給不足という課題を認識しています。こういった重大な問題について、今後も加盟国間で協力をしながら、注視し続けていくことになるでしょう」

「これに関して、EPCはイタリア競馬や生産の再興と立て直しに向けたMASAFの取り組みを歓迎しています。この構想には将来的に現存の競走をG1 競走に昇格させるという目標も盛り込まれています。10月にミラノで行われるジョッキークラブ賞(G2)は、イタリアが昇格を目指している競走であり、2026年には賞金が50万ユーロ(約9,000万円)に倍増されます」。

By European Pattern Committee

Edited Press Release

(1ユーロ=約180円)

[bloodhorse.com 2026年2月17日「Europe Reduces Black-Type Races for Fifth Straight Year」]


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