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2026年01月29日  - No.3 - 1

2025年の年度代表馬はソヴリンティ(アメリカ)【その他】


 1月22日、南フロリダにあるブレイカーズパームビーチホテルで行われたエクリプス賞授賞式で、すでに最優秀3歳牡馬のタイトルを手にしていたソヴリンティは、競馬界で最も栄誉のある年度代表馬に選出された。

 ゴドルフィンの自家生産馬で父にイントゥーミスチーフ、母にバーナーディニ産駒のクラウンドを持つ同馬は、2025年の牡馬クラシック2冠を達成した。年度代表馬戦線では、秋に脚光を浴びた古馬のライバルたちを得票数で抑え勝利した。エクリプス賞の投票者には、各競馬場職員およびエクイベース社の実務担当者で構成される全米サラブレッド競馬協会関係者に加えてデイリーレーシングフォーム紙および全米競馬記者協会の記者が名を連ねている。

 ソヴリンティは、春から晩夏にかけ北米の3歳牡馬部門を圧倒的な強さで支配したことにより、年度代表馬に選出される結果となった。

 同馬は、オーナーブリーダーであるゴドルフィンにとって、2023年のコディーズウィッシュ以来、直近3シーズンで2頭目の年度代表馬だ。殿堂入りを果たしているビル・モット調教師にとっては3頭目の年度代表馬である。同師はコディーズウィッシュに加えて、1995年と1996年に2年連続で年度代表馬となった伝説の名馬シガーも管理していた。

 ソヴリンティの管理をはじめとして、年間を通じた業績が認められたことから、モット師は5度目となる最優秀調教師を受賞し、新たな金字塔を打ち立てた。5度の受賞は、トッド・プレッチャー調教師の8度受賞の最多記録に次ぐ歴代2位タイの記録で、故ボビー・フランケル調教師や現役のチャド・ブラウン調教師と肩を並べるものだ。故フランケル師とプレッチャー師も殿堂入りを果たしている。

 「これまでもいい馬はいましたが、(ソヴリンティは)自分が今まで手がけたなかで、間違いなく一番の3歳馬だったと言えます」と同師は話した。「もちろん、他に能力が高い馬もいましたが、そういった馬たちが本格化したのは4歳か5歳になってからでした。ソヴリンティは既に本当に素晴らしい馬でした」。

 ゴドルフィンは5年連続で最優秀馬主と最優秀生産者のダブル受賞を成し遂げた。

 ソヴリンティは2025年シーズンを6戦5勝で駆け抜けた。ハイライトとなったのは、ケンタッキーダービー(G1)、ベルモントS(G1)、トラヴァーズS(G1)での勝利だろう。このほかにもシーズン初戦のファウンテンオブユースS(G2)を制している。ジムダンディS(G2)での勝利は、トラヴァーズSでの10馬身差に及ぶ圧勝劇の呼び水となった。唯一土がついたのはフロリダダービー(G1)だ。主戦のジュニオール・アルバラード騎手が肩を負傷したことから、マヌエル・フランコ騎手が急遽、代役を務めて2着という結果に終わった。

 5月第1週のチャーチルダウンズ競馬場でアルバラード騎手と再びタッグを組んだソヴリンティは、三冠初戦のケンタッキーダービーで真骨頂を発揮した。1番人気のジャーナリズムを捕まえると、雨に濡れた14万7,406人の大観衆がどよめいた。不良馬場で1馬身半をつけて優勝したのだ。前日には3歳牝馬のグッドチアがケンタッキーオークス馬となっており、ゴドルフィンは同一年にケンタッキーオークスとケンタッキーダービーを制する快挙を成し遂げた。

 また、ソヴリンティのダービー勝利は、ゴドルフィンの創設者モハメド殿下にとって、長らく手が届かなかった悲願の「ランフォザローゼズ(訳注:ケンタッキーダービーの通称)」初制覇であった。

 ゴドルフィンUSAの生産・育成部門長であるマイケル・バナハン氏は「ええ、オークスとダービーを勝つなんて、特別な週末でした。でも、それ以上にモハメド殿下にゴドルフィンの勝負服でのダービー勝利をようやく届けることができて、本当に肩の荷がおりた思いです」と話した。

 ダービーの着順には影響しなかったものの、アルバラード騎手はムチの使用制限に違反したため、過怠金と騎乗停止が科された。ケンタッキー州の裁決委員は、同騎手がダービーでムチを8回使用したと認定した。ともにムチを使用するのは6回までという規定を上回ってしまったのだ。

 モット師とゴドルフィンが、伝統の三冠戦線に固執せず、ダービーの2週間後にあるプリークネスS(G1)を回避する決断をしたことは三冠の伝統を重んじるファンをいらだたせるものだった。ソヴリンティの関係者は三冠の2戦目を回避した方が、息の長く実りの多い3歳シーズンを送ることができるだろうと考えていた。同馬が不在だったプリークネスSはジャーナリズムが制した。

 ダービーの5週間後に開催された三冠最終戦のベルモントSでは、休養明けのソヴリンティが、唯一、2025年の三冠に参戦したしたジャーナリズムに再び強さを見せつけた。ソヴリンティは、ジャーナリズムに3馬身差をつけて優勝した。ダービーと同様に3着はバエザだった。

 2024年に引き続き、2025年のベルモントSはサラトガ競馬場の2,000mで行われた。元々、ベルモントパーク競馬場の2,400mで行われる競走だが、同競馬場で改修工事が行われていたための措置だった。

 三冠馬13頭の仲間入りにはあと一歩及ばなかったものの、ケンタッキーダービーとベルモントSを勝利したことから、ソヴリンティは最優秀三歳牡馬のタイトルをほぼ確実なものにした。

 ベルモントSから7ヵ月が経過した今でも、バナハン氏はプリークネスSを回避したことに後悔はないと話している。

 夏の間に勝ち星をさらに重ねたことは、ソヴリンティが年度代表馬を受賞するにあたり、プラスに働いた。三冠戦線終了後もモット師の本拠地であるサラトガ競馬場の厩舎に滞在した同馬は、7月26日のジムダンディSでバエザを1馬身振り切って勝利し、8月23日には2着に10馬身差をつけ圧巻の強さでトラヴァーズSを制した。ソヴリンティは3歳シーズン中にケンタッキーダービー、ベルモントS、ジムダンディS、トラヴァーズSのタイトルを手にするという史上初の快挙を成し遂げた。

 「実際、目の当たりにしているのに、『これは本当に起きていることなのか?』と思わずにはいられませんでした」とモット師は語った。

 ソヴリンティは、直前の熱発により11月1日にデルマー競馬場で行われたBCクラシック(G1)への出走取消を余儀なくされたため、シーズン後半に古馬と対戦することがなかった。しかし、同レースで上位2頭だったフォーエバーヤングやシエラレオーネといった古馬と比べても、ソヴリンティの積み上げてきた実績は引けをとらないものだ。

 ソヴリンティは現役を続行する。1月頭には南フロリダのペイソンパーク内にあるモット師の厩舎に移動している。つまり、2012年と2013年に年度代表馬に選出されたワイズダン以来、2年連続の年度代表馬という栄誉を授かるチャンスがあるのだ。目標をキーンランド競馬場で秋に開催されるBCクラシックと定め、それに向けて慎重に調整を進めていく予定だ。モット師は、3月28日に行われるモハメド殿下創設のドバイワールドC(G1)出走のために中東へ遠征する可能性は低いと話している。

By Byron King

[bloodhorse.com 2026年1月22日 「Sovereignty Crowned Horse of the Year at Eclipse Awards」]


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