アスコット競馬場に続き、英ジョッキークラブも英国競馬場協会を脱退(イギリス)【開催・運営】
英ジョッキークラブは、英国競馬の運営に対してより大きな発言力を持つことを目指し、英国競馬場協会(RCA)からの脱退という大胆な決定を受けて、新たな独立グループの設立に向けた作業を開始した。
英ジョッキークラブは、アスコット競馬場に続いて今年末で競馬場の業界団体であるRCAを脱退し、「競馬の長期的な持続可能性に基づくビジョンを追求する」新たな組織の設立に向けた準備をすでに進めている。同クラブの最高経営責任者(CEO)ジム・マレン氏は、新組織が必要な理由について、RCAが今後も、英ジョッキークラブが競馬の発展に不可欠と考える改革を「抑え込む」懸念があるためであると説明した。
RCAは土曜日に、英国の有力競馬場の一部から改革を求められたことを受け、3月に開始した見直しの結果として、2つの主要な改革案を公表した。
しかし、それらの改革案は英ジョッキークラブの懸念を払拭するには十分ではなく、マレン氏は本紙に対し、次のように語った。「私たちはただ自分たちの意見に耳を傾けてもらいたいだけであり、少数派であれ多数派であれ、他のグループの意見によって自分たちの声が抑え込まれたり、埋もれたりすることを望んでいません。私たちが、質が高く持続可能な競馬のために何が望ましいと考えているのか、その意見を英国競馬統括機関(BHA)に聞いてもらいたいだけなのです。それだけが私たちの望みでした」
「私たちは望んでいた改革を実現できなかったので、自分たちだけで進むことに決めました。アスコット競馬場も私たちと足並みを揃えており、同じ考えを持つ競馬場グループが他にもあることを期待しています。もちろん、そうでないとしても、その立場は全面的に尊重します」。
しかしマレン氏は、他の競馬場の関係者も、BHAの独立した理事会や開催日割の最適化を支持するのかどうかについて、自らの考えを示す必要があると述べた。
同氏はさらに次のように付け加えた。「政治的な発言力を持たなければ、そのような積極的な改革に影響を及ぼすことはできません。それだけは言っておきたいです」。
RCAの提案は、私たちの根本的な懸念に応えるものではない
この動きは、英国競馬のガバナンスのあり方に大きな疑問を投げかけるものとなっている。
RCAは、「一会員一票」という投票構造を改め、加盟競馬場を構成する4つの主要なグループ(英ジョッキークラブ、アリーナレーシング社(ARC)、アスコット競馬場、チェスター競馬場、ニューベリー競馬場、グッドウッド競馬場、ヨーク競馬場などが含まれる大手競馬場グループ(LIRG)、小規模競馬場グループ)のそれぞれに議決権全体の25%ずつを割り当てる新たな制度へ移行すると発表した。
またRCAが有していたBHA理事2名の選任権を廃止し、当該2枠の選任をRCA理事会や執行部から独立した代表者が担うことも明らかにした。
月曜日朝に発表した声明で、マレン氏は、英ジョッキークラブは、RCAがBHAにおける50%の議決権を通じて競馬場を政治的に代表する役割についても、今回の見直しの対象とする必要があるという考えを示してきたと述べた。
同氏は次のように続けた。「今回の見直しは、RCA内部の体制には踏み込んでいますが、競馬場が一体となって英国競馬のガバナンスに影響力を行使するための制度上の枠組みには手を付けていません。RCAの提案では、RCAが今後も競馬業界に必要な改革を阻むことができるという私たちの根本的な懸念は解消されていません」。
マレン氏が特に問題視したのは、RCAが開催日割の「抜本的な変更」や独立したBHA理事会の導入に反対票を投じることになる点である。これらはいずれも、競馬の長期的な発展に不可欠であると同氏は主張した。
そして同氏は次のように述べた。「今回提案された内容では、RCAの英国の競馬場を政治的に代表する組織としての地位が変わることはありません。また、最近の協議でも確認されたとおり、私たちはRCAが今後も、独立したBHA理事会の導入や開催日割の抜本的な変更といった必要な改革に反対票を投じ続けると考えています」。
・英ジョッキークラブが運営する影響力のある15競馬場
エイントリー競馬場、カーライル競馬場、チェルトナム競馬場、エプソム競馬場、エクセター競馬場、ヘイドック競馬場、ハンティンドン競馬場、ケンプトン競馬場、マーケットレーゼン競馬場、ニューマーケット競馬場(ジュライコース、ローリーマイル)、ノッティンガム競馬場、サンダウン競馬場、ウォリック競馬場、ウィンカントン競馬場

(1ポンド=約215円)
新たな競馬場グループの設立計画が始動
マレン氏は、英ジョッキークラブはアスコット競馬場や志を同じくする業界関係者とともに、その目標の実現に向けた新たな組織の設立を進める考えを示した。
同氏は本紙に対し、そのグループはまだ構想の初期段階にあるとした上で、次のように語った。「もちろん、それをどのような組織にするかについては以前から検討してきました」
「CEOとして、英ジョッキークラブの理事会から『もしこうした事態になった場合、どのような計画があるのか』と問われました。その計画はすでに動き始めています。私たちと同じ考えを持つグループと協議を進め、彼らの声も代表できるようにしたいと考えています。それが英国競馬の長期的な利益につながると考えています」
「取り組みは始まっています。複数のチームが準備に取り組んでおり、現在もその作業を進めています。その計画はすでに始動しています」。
英ジョッキークラブが年末に、RCAからの脱退を決めているアスコット競馬場に続くことで(プランプトン競馬場は2024年に脱退済み)、今回の分裂により、BHAにおける競馬場の代表組織としてのRCAの立場は、これまで以上に厳しく問われることになりそうである。
英ジョッキークラブの声明の中で、マレン氏は次のように述べた。「RCA改革に向けて、他の競馬場が私たちとは異なる道を選ぶことは理解していますし、その判断を尊重します。しかし、私たちは、この議論の根底にあるべき基本原則は、競馬が直面する課題に対し、特定の利害や短期的な優先事項に左右されることなく取り組めるようにすることだと考えています。これは、すべての関係者の意見を取り入れつつも、最終的には競馬全体の利益を最優先に、迅速かつ効果的な意思決定を行う権限を持つ、独立したBHAによって最もよく実現できます」。
これに対し、BHAの広報担当者は次のようにコメントした。「BHAは今後も、競馬のガバナンス体制について、競馬場やその他の構成団体と協議を続け、提案されたすべての案を検討していきます」
「この協議には、10月1日に正式就任する次期BHA会長のサイモン・コックス氏も加わります。私たちの最優先事項は常に、英国競馬が、業界の強化と発展に向けた継続的な取り組みを支えられる最善の体制を整えることです」。
本紙の取材に対し、RCA、アスコット競馬場、チェスター競馬場、グッドウッド競馬場、ニューベリー競馬場、ヨーク競馬場はいずれもコメントを控えた。
By Bill Barber
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[Racing Post 2026年8月3日
「Jockey Club to set up breakaway group as it quits Racecourse Association with demands for a greater say in British racing」]

























