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2026年07月02日  - No.23 - 2

今こそチーム戦術に対して断固たる対応を取るべきである(イギリス) 【開催・運営】


 惨事はわずか短頭差で回避された。これはグスタードがボウエコーを差し切れなかった着差である。このレースでは、2着となったグスタードについて、同厩舎の先行馬プエルトリコから、規則に違反する形で援護を受けていたと裁決委員らが判断した。

 セントジェームズパレスS(G1)で最も力のある馬ボウエコーがかろうじて優勝したとはいえ、この出来事は様々な議論を巻き起こした。もしグスタードが差し切っていたら、その後いったいどのような事態になっていたか想像してみてほしい。あと数完歩あれば届いていた。

 そうなっていたとしても、裁決委員らは介入する術がなかっただろう。ライアン・ムーア騎手が騎乗したグスタードは最後の直線で何ら問題のある騎乗を行っておらず、したがって非難されるべき点はなかった。グスタードがそのまま勝利馬になり、その結果、チーム戦術によって最も力のある馬が、同じ厩舎の馬から意図的な援護を受けた馬に敗れるという事態を招いた場合の現行ルールの欠陥が露呈することになっただろう。それは競馬界にとって極めて印象の悪い事態となったはずである。

 ムーア騎手はスタート直後、不注意騎乗として3日間の騎乗停止処分を受けることになる騎乗をしていた。その後、彼は最後の直線に向かう4コーナーでグスタードを内ラチ沿いの馬群のポケットへと入れた。普通なら、それは無謀な判断だっただろう ― もちろん、彼の前方でまるで紅海が割れるように(奇跡的に)進路が開くことを予感していたのでなければだが。

 クリストフ・スミヨン騎手は実際にその「海が割れる」ような状況を作り出したが、その行為により、不服申し立て中ではあるものの8日間の騎乗停止処分を受けた。スミヨン騎手がプエルトリコ自身の能力を最大限に発揮させるような騎乗をしていたとは言い難い。トップクラスの騎手であれば、G1レースで先頭を走っているのにもかかわらずに、わざわざ内ラチから離れるようなことはしないはずである。さらに、スミヨン騎手はパワーブルーへの進路妨害も行ったとみなされ、その違反行為はさらに重大なものとなった。

 これらの一連の事態の結果、ボウエコーは最終コーナーを回る際にさらに多くの距離を走らざるを得なくなった。彼は5頭分も外を回らされたのに対し、グスタードは前方が開くことを見越して最短ルートを選んだ。

 筆者の見解では、これはチーム戦術に他ならず、競馬にあってはならない行為である。先行馬やペースメーカーの存在は別の話である。たとえ多くの場合、自身の勝利の可能性を最大限に高める騎乗がなされているわけではないとしても。彼らはもはや競馬の一部として定着しているが、他馬の走行を妨げたり同じ厩舎の馬の勝利を後押ししたりするようになれば、一線を越えてしまう。

 これまでに同様の事例は数えきれないほどあり、違反者はしばしば制裁を免れてきた。裁決委員らのこうした放任主義的な姿勢は、騎手たちに許容される境界線をますます押し広げることを助長し、ついには収拾のつかない混乱を招くことになる。

 2008年にまさにそのような事態が起きた。G1レースにおけるペースメーカーの起用は慣例となっていたが、次第に度を越すようになっていた。その極めつけがニューマーケット競馬場で行われた英インターナショナルS(G1)で、コルム・オドノヒュー騎手が騎乗したレッドロックキャニオンが、より本命視されていた同厩舎のデュークオブマーマレードのために内ラチ沿いの進路を開けて、同馬の勝利を導いたのだ。

 その後ロンドンで行われた審議は、白熱し紛叫するものとなった。過去にも裁決委員らが黙認してきた事例があったため境界線があいまいになっていたが、この件を境にペースメーカーの起用頻度は減少した。しかし、現在では再びペースメーカーが流行していることから、裁決委員らは何が許容され、何が許容されないかを早急に明確にする必要がある。

 こうした違反行為は他の競馬統括機関でははるかに厳しく扱われるものであり、スミヨン騎手もそれをよく理解している。2014年に、パット・コスグレイブ騎手がスミヨン騎手騎乗のウェルキンゲトリクスよりも実力の劣る同厩舎の馬に騎乗し、内ラチ沿いから外へと進路をずらすという、まさにスミヨン騎手がアスコット競馬場で行ったのと同じ行為をしたことで、ウェルキンゲトリクスは悠々と進路を確保し、そのままメイダン競馬場でのG1レースを制した。

 コスグレイブ騎手はその後6か月の騎乗停止処分を受け、のちに4か月へ短縮されたが、不服申し立て手続きで発生した約3万5000ポンド(約752万5,000円)の費用を負担する義務も課された。コスグレイブ騎手は当初、この費用の負担を拒否したため、エミレーツレーシングオーソリティーとの紛争が最終的に解決するまでの3年間、ドバイで騎乗することはなかった。

 コスグレイブ騎手への処分は厳しすぎるように見えたかもしれないが、それは裁決委員らの目から見て彼の違反行為がいかに重大であったかを如実に物語っていた。そして筆者の知る限り、ドバイではこれ以降、同様の事件は発生していない。失格処分が含まれる現在のムチ使用規則が示しているように、競馬のイメージが損なわれないのを防ぐ最善の方法は、強力な制裁措置を講じることにある。

 ロイヤルアスコットは平地競走界で最も注目度の高いイベントである。多くの来場者はこの競馬には詳しくないものの、そうした人々こそ、競馬界が切実に求めている新たなファンを取り込む最大の可能性を秘めている。もし「その一番強い馬が勝てなかったのは、ライバル馬たちが示し合わせるように動いてそれを阻止したからだ」と説明しようものなら、相手はきっと呆気に取られるだけだろう。競馬はチームスポーツではないのだから、それも当然である。

 チーム戦術を用いる者たちに対するもう一つの選択肢は、その厩舎の出走馬すべてを一括して失格とすることだが、特に判断の難しいケースにおいては、それはあまりに過酷すぎる。より良い方法は、原因となった騎手に、現行の規則よりも重い処分を下すことである。その処分は即効性のある抑止力となるだけの十分に厳しいものでなければならない。

 その点を踏まえると、金曜日に予定されている、8日間の騎乗停止処分に対するスミヨン騎手の不服申し立ての結果は興味深いものとなりそうである。特に、チャンピオンを決定する大レースでのペースメーカー起用が再び流行している今はなおさらである。

By Julian Muscat

(1ポンド=215円)

[RacingPost 2026年6月22日「Victory for Gstaad at Ascot would have been a terrible look for racing
- the sport must now take decisive action against team tactics」]


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