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2026年05月28日  - No.18 - 2

引退サラブレッドの"第二のキャリア"支援が大きな節目に到達(アメリカ)【その他】


 サラブレッド・インセンティブ・プログラム(T.I.P.)は、2012年に明確な使命を掲げて始まった。その使命とは、競走馬としてのキャリアを終えた後のサラブレッドがどのような活躍ができるかを称えることである。

 米ジョッキークラブによって創設されたこのプログラムは、馬そのものだけでなく、馬たちが新たな役割で成功できるよう支援する馬主、騎手、調教師そして団体を称えている。

 初年度のT.I.P.の活動範囲は、控えめながらも意義深いものだった。同プログラムは150の馬術大会で賞を授与したほか、年間ヤングライダー賞や年間非競技サラブレッド賞といった賞を通じて、伝統的競技の枠を超えて成功しているサラブレッドを表彰した。

 「T.I.P.は、セカンドキャリアを送るサラブレッドと、競馬場を離れた場所で彼らとパートナーを組むことを選ぶ人々を称え、報いるために創設されました」と米ジョッキークラブのT.I.P.担当管理者であるクリスティン・ワーナー氏は述べた。「私たちはサラブレッドという品種の価値をさらに高め、競馬場と同様にスポーツ、レクリエーション、そしてセラピー活動においても大きな価値を提供できることを示したかったのです」。

 セカンドキャリアにおいて新たなアイデンティティーを結びつけること

 T.I.P.の拡大に伴い、同プログラムでは新たなキャリアに入った後のサラブレッドをより適切に識別する方法が必要となった。2013年、同プログラムはT.I.P.ナンバーを導入し、各馬の登録上のアイデンティティーを、米ジョッキークラブに登録された競走馬名だけでなく、ショーリング(馬術競技場)で使用される名前とも結びつけるようにした。

 「2012年にT.I.P.を立ち上げた当初は、まだT.I.P.ナンバーは存在していませんでした」とワーナー氏は説明し、2013年にグレイバッジャー(馬術競技場ではバッジャーパスとして登録)が初めてT.I.P.ナンバーを付与されたサラブレッドであったと述べた。「当初は単純に、馬術大会側に対して、競技に参加している馬がサラブレッドであることを確認してもらっていました。最初の年を経て、多くの馬主が愛馬のショーネームは知っていても、必ずしも競走馬時代の馬名や識別タトゥー、血統までは把握していないことがわかりました。T.I.P.ナンバーのおかげで、各馬の登録上のアイデンティティー、競走成績、血統、そして履歴を、競走引退後に使用されている名前と結びつけることが可能になったのです」。

 このシステムは最近、それ自体システムとして大きな節目を迎えた。5万番目のT.I.P.ナンバーは、ヘブンイズウェイティング(父クリエイティブコーズ、母ゲイツオブエデン)に付与された。本馬には、ミ・ハーティッチ騎手が騎乗していた。

 「設立15周年という節目の年に、5万番目のT.I.P.ナンバーを発行できたことには本当に感激しています」とワーナー氏は語った。「2013年にあのまさに最初の番号を発行して以来、長い道のりを歩んできました。このプログラムを通じて何万頭ものサラブレッドが各地で大会に出場し、騎乗され、その活動が記録され、そして称えられていることを思うと、本当に素晴らしいことです」。

 成長と拡大の機会

 開始から15年を経て、このプログラムは、米国、カナダ、プエルトリコ、さらに広い地域のサラブレッドに影響を及ぼす広範なインセンティブシステムへと成長した。

 「現在、米国とカナダの約1,600の馬術大会でT.I.P.賞を設けています」とワーナー氏は語った。

 T.I.P.の成長に伴い、その活動範囲も拡大してきた。競技実績表彰プログラムは、騎乗者の居住地を問わず、対象となる競技成績を提出することでT.I.P.に参加できる別の方法を提供している。現在、このプログラムは約16のカテゴリーと90の部門において表彰を行っており、サラブレッドが出場するほぼすべての種目を網羅している。

 「私たちの競技実績表彰プログラムは、本質的にポイント制プログラムです」とワーナー氏は語った。「これにより、人々はどこにいても馬術大会に参加し、その成績を私たちに提出することで、年末の表彰に向けたポイントを獲得することができます」。

 T.I.P.はまた「レクリレーション乗馬奨励(Thoroughbred Recreational Riding Incentive)プログラム」を通じて、競技の枠を超えて活動を拡大している。

 「これは、野外でサラブレッドに騎乗したり、馬の調教を行ったり、馬車を曳かせたり、さらには引き馬をしたりする人々を対象とした、騎乗時間積立てプログラムです」とワーナー氏は説明した。「これにより、オーナーは(累積)時間の節目を達成し、段階ごとに表彰を受ける機会を得ることができます」。

 T.I.P.の最も象徴的なイベントの一つが「T.I.P.チャンピオンシップ」である。これは毎年開催される総合的な馬術大会であり、数百頭のサラブレッドが一堂に会し、この品種の多才さを披露する場となっている。

 「T.I.P.チャンピオンシップは私たちの毎年開催している馬術大会です」とワーナー氏は語った。「過去5年間はサウスカロライナ州エイケンで開催されており、およそ250頭から300頭の馬が集まり、数日間にわたって複数の種目で競い合います。これはまさにT.I.P.を通じて自分のサラブレッドを披露する、年末の絶好の機会となっています」。

 将来的なT.I.P.の活動範囲の拡大

 T.I.P.は現在のプログラムにとどまらず、新たな機会にも目を向けている。今年のT.I.P.チャンピオンシップでは、まだ本格的なチャンピオンシップの参加の段階には達していない馬や騎手のために設けられた、オープン形式のショーが開催される予定である。

 「私たちは『サラブレッド・プレミアシリーズ・プレビューショー』と呼ばれる新たなイベントを追加します」とワーナー氏は述べた。「これはオープン形式の大会で、T.I.P.チャンピオンシップへ参加する準備が十分整っていない馬や、そのレベルの競技にまだ慣れていない騎乗者を対象とした競技クラスをいくつか設けています。これにより、彼らにイベントに参加する機会を提供しています」。

 このプレビューショーは、2027年に予定されているより大規模な拡大計画に向けた第一歩でもある。

 「これがプレビューショーと呼ばれる理由は、私たちが2027年にサラブレッド限定の馬術大会シリーズを立ち上げる予定だからです」とワーナー氏は説明した。「そのシリーズは、米国各地で複数の競技種目と開催地にわたって実施される予定です。その正式発表はまだ先になりますが、私たちは今後もT.I.P.をさらに拡大させていくことを楽しみにしています」。

By Sarah Wek Baynum

[blooodhorse.com 2026年5月20日「Thoroughbred Incentive Program Reaches Milestones」]


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