カランダガン、ヨーロッパ年度代表馬に選出(欧州)【その他】
11月19日(水)に開催された2025年カルティエ賞授賞式で、G1を3勝したカランダガンが年度代表馬と最優秀古馬の2冠に輝いた。また、ブラフ・スコット氏には功労賞が贈られた。
カランダガンは6月のサンクルー大賞で初めてG1競走を制すると、その後もキングジョージⅥ世&クイーンエリザベスS(以下キングジョージ:G1)、英チャンピオンS(G1)で勝利を収め、圧倒的な強さで連勝街道を突き進んだ。
4歳のカランダガンは最優秀古馬としても選出されたため、ドーチェスターホテルで行われた華やかな式典で、2つの賞を受賞する栄誉にあずかった。同一シーズン中にアスコットの2大レース(キングジョージと英チャンピオンS)を制したのは、ブリガディアジェラード以来の偉業だ。
フランスのフランシス・グラファール調教師の管理馬であるカランダガンは、故アガ・カーン殿下の生産・所有馬として、1999年のデイラミ、2003年のダラカニ、2008年のザルカヴァといったチャンピオンホースに続き、4頭目の年度代表馬となった。著名なオーナーブリーダーだった殿下は2月に逝去している。
このほか、表彰された受賞者には、解説者やジャーナリストとして慕われているブラフ・スコット氏がいる。多大な功績を認められて、今回、デイリー・テレグラフ紙が後援する功労賞を受賞した。競馬界では特によく知られた存在で、レーシングポスト紙創刊時のメンバーであり、のちに同紙の編集長となった。
カルティエUKのローラン・フェニウ社長は「今年、カルティエ賞を受賞した人馬にお祝いを申し上げます。素晴らしいシーズンを終えたカランダガンが年度代表馬に輝いたことを大変喜ばしく思います」と述べた。
「また、60年以上の長きにわたり、競馬界へ献身的に尽くしてきたブラフ・スコット氏に功労賞を授与することができて光栄です。カルティエ社一同、今年もこうして輝かしい1年となった競馬シーズンを讃えることができ心より嬉しく思っております」。
エイダン・オブライエン調教師の管理馬で3歳のドラクロワが最優秀3歳牡馬に選出された。3月から10月にかけて、7戦を充実した内容で戦い抜き、エクリプスS(G1)と愛チャンピオンS(G1)では白熱したレースで古馬を破っている。
同じくオブライエン厩舎のミニーホークは最優秀3歳牝馬に選出された。同馬はエプソム競馬場で行われた英オークス(G1)以外にも、チェスター競馬場のチェシャーオークス(L)、カラ競馬場の愛オークス(G1)、ヨーク競馬場のヨークシャーオークス(G1)といった様々な競馬場で行われたオークスで勝利を重ねている。記憶に新しい凱旋門賞(G1)では、ダリズに僅差で敗れている。
短距離部門はオーストラリアのヘンリー・ドワイヤー調教師が管理するアスフォーラが受賞した。同馬は、またも素晴らしい成果を挙げることになった2度目のヨーロッパ遠征中に、ナンソープS(G1)とアベイドロンシャン賞(G1)で圧倒的な勝利を飾った。
トローラーマンはレースでも常に他馬をねじ伏せていたように、ここでも他を寄せ付けず最優秀長距離馬の座を手にした。負けなしの完璧なシーズンを過ごしたゴドルフィンのスターホースである同馬は、ヘンリー2世S(G3)、英ゴールドC(G1)、ロンズデールC(G2)、英チャンピオンズロングディスタンスC(G1)と連勝した。
2歳馬部門では、オブライエン厩舎が再び注目を浴びた。同厩舎のグスタードがBCジュベナイルターフ(G1)で鮮やかな勝利を飾り、最優秀2歳牡馬に選出されると、モイグレアスタッドS(G1)とフィリーズマイル(G1)で見事な勝利を挙げた僚馬のプリサイスは最優秀2歳牝馬に輝いた。
2025年カルティエ賞受賞馬・受賞者
年度代表馬-カランダガン
最優秀3歳牡馬-ドラクロワ
最優秀3歳牝馬-ミニーホーク
最優秀古馬-カランダガン
最優秀短距離馬-アスフォーラ
最優秀長距離馬-トローラーマン
最優秀2歳牡馬-グスタード
最優秀2歳牝馬-プリサイス
功労賞-ブラフ・スコット氏
By Maddy Playle
[Racing Post 2025年11月19日
「King George and Champion Stakes hero Calandagan crowned Horse of the Year at 2025 Cartier Awards」]

























