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2025年10月02日  - No.37 - 1

2026年の開催日割が発表される 聖金曜日に初の競馬開催(アイルランド)【開催・運営】


 ホースレーシングアイルランド(HRI)が2026年の競馬開催日割を発表し、アイルランドでは初めて、聖金曜日にあたる4月3日にカラ競馬場で競馬が開催されることが分かった。ただし、ブックメーカーが同日に営業を行うには、それまでに法改正が必要となる。

 聖金曜日の開催は、カラ競馬場に現在割り当てられている開催日数から充当するため、愛ギニー(愛2000ギニー、愛1000ギニー、いずれもG1)開催は現在の3日間から2日間に戻され、聖金曜日の開催は当面2年に限定して認められた。しかし、アイルランドの現行法では、聖金曜日に馬券発売所が営業することは認められていない。

 2018年にアイルランドのパブは、政府が禁止を解除したことを受けて、1927年以来初めて聖金曜日に酒類販売が許可された。一方、イギリスでは2014年から聖金曜日の競馬開催が解禁された。現在ではニューカッスル競馬場でオールウェザーチャンピオンシップの最終日が開催されるほか、リングフィールド競馬場でオールウェザーヴァーズが実施され、チェルムスフォードシティ競馬場でも番組が組まれている。また、イギリスの馬券発売所は2008年から聖金曜日の営業が許可されている。

 アイルランドのブックメーカーに聖金曜日の営業を許可するか否かの判断は、2024年10月に制定された賭事規制法により新たに発足したアイルランド賭事規制当局(Gambling Regulatory Authority of Ireland: GRAI)に委ねられる。

 アイルランドブックメーカー協会(Irish Bookmakers' Association: IBA)のシャロン・バーン会長は、GRAIが今後、数か月のうちに、この問題を取り扱うことを期待している。

 「IBAは聖金曜日にカラ競馬場でレースを開催するという発表を歓迎しています」とバーン氏は述べた。「パブは2018年から営業を許可されているにもかかわらず、馬券発売所は依然として休業が義務付けられています」

 「GRAIが営業許可を与えるようになれば、営業時間を時代に即したものに変更できるようになるので、この問題にも対処することになるでしょう」。

 カラ競馬場のCEOブライアン・カヴァナー氏は「2年間という試験的なものではありますが、聖金曜日の開催が実現したことを大変嬉しく思います。ギニー開催の金曜日はうまく機能していませんでした。そのため、ギニー開催を土日の2日間開催に戻したことにより、聖金曜日の開催に充てたのです」

 「アイルランド競馬界にとって新たな船出であり、この試みを成功させることを楽しみにしています。聖金曜日には多くのスポーツが開催されていますし、イギリスでは2014年からこの日に競馬開催が行われてきました。イギリスで行われる聖金曜日のレースには、アイルランドの馬、騎手、調教師も数多く参加してきましたが、アイルランドでこの日に開催されるのは初めてです。すでに細かい計画に着手しており、特別な開催にしたいと考えています」。

 開催数は、3年連続で391の据え置きとなったが、需要に応じて日程が組まれる予備開催も4回含まれている。開催のない日曜日は、2025年より1日多い7日となる予定だ。

 HRIの競走部長ジョナサン・マリン氏は「聖金曜日の開催は、HRIの方針転換によるものです。HRIの日割編成委員会が、日割編成の序盤で聖金曜日の開催を2026年の最優先事項とすることを再確認したので、競走部は開催を希望する競馬場を募りました。その結果、複数の競馬場が興味を示していたのですが、最終的にカラ競馬場の申請を採用しました。同競馬場の申請には、地域社会や競馬業界に向けた多くの取り組みのほか、賞金への大幅な追加投資などが盛り込まれています」。

 昨冬の極端な乾燥のため、3開催が中止となったサーレス競馬場に対して、障害競走の日程に特別な配慮がなされた。同競馬場が十分に馬場を整備できるようにするため、3月中旬の1開催は1月下旬へ、10月の2開催は11月と12月へそれぞれ移行される。

 アイルランドで唯一、個人運営されていた競馬場であり、モロニー家が所有していたサーレス競馬場に、先月、暗雲が立ち込めた。オーナーのリオナ・モロニー氏が、厳しい財政状況と増大する業界からの要求を理由に競馬場の即時閉鎖を発表したためだ。

 その後、HRIは同競馬場の管理運営を来年3月まで引き継ぐと発表した。さらに今週、HRIが所有する4競馬場の新たな競走部門責任者という役職の一環として、元フェアリーハウス競馬場の場長ピーター・ロー氏がサーレス競馬場の管理を担当することを明らかにした。また、10月から3月までの契約期間中は、レイタウン競馬場のジェシカ・キャハラン氏が運営実務を担当する。

 サーレス競馬場の先行きが不透明なため、3月以降の開催は最終的な確認が取れておらず、変更の可能性がある。

 ティペラリー競馬場では4月から10月にかけて、11開催が予定されているが、オールウェザーコースの設置工事が始まれば、他の競馬場に開催の一部を移行する必要がある。他の競馬場へ再度、割り当てるための準備は進められている。

 「2026年の開催日割案では、サーレス競馬場の日割変更が盛り込まれています。同競馬場の馬場管理をサポートするとともに、サーレスが最も良い状態にある時期に開催を集中させるためです」とマリン氏は話した。

 「そもそもこの日程変更案は、サーレス競馬場が閉鎖を発表する前、初夏に我々から提案していたものです。その後、モロニー家、HRI、アイルランド競馬場協会(Association of Irish Racecourses)の間で2026年3月まで運営を継続するための協議が開始されましたが、引き続き我々が示した当初の提案は理にかなったものだったのです」。

By Conor Fennelly

[Racing Post 2025年9月19日
「Racing set to take place on Good Friday in Ireland for the first time as 2026 fixture list is published」]


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