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海外競馬情報
2023年08月22日  - No.8 - 3

アイルランドの出走頭数や新規馬主数が減少(アイルランド)【開催・運営】


 ホースレーシングアイルランド(HRI)は、1レースあたりの平均出走頭数・出走登録数・出走馬数・新規馬主数の減少を食い止めるために競馬界の中間層の強化が必要であると述べた。

 上半期の統計では、これらの指標は減少を示している。しかし馬主が2022年の3,975人から3,843人に減少しているにもかかわらず、現役競走馬の頭数は3.3%増加していることも明らかになった。

 2023年1月から7月までに障害競走・平地競走の両方を合わせて2万9,772頭の出走登録があったが、前年同期の3万2,323頭と比較して7.9%減少している。

 出走馬数は1万6,003頭から1万5,277頭へと減少し(4.5%減)、1レースあたりの平均出走頭数は12.1頭から11.7頭へと減少した。

 2023年上半期において競馬界に参入した新規馬主数は455人であり、前年同期の510人から10%以上減少した。
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 HRIのCEOスーザン・イード氏は本紙(レーシングポスト紙)に対してこう語った。「これからも馬主数と1レースあたりの平均出走頭数の動向を注視していきます。アイルランド競馬は依然として国際的に競争力を保っています。出走登録頭数が減ったのは春の乾燥した気候など気象条件が関係していたのかもしれません。馬主を引き付けて留まらせるためにどのような措置が機能するかを検討します。常に馬主の裾野を広げようとしています」。

 「多くの成功を収めている調教師もいますが、彼らは幅広い層をサポートしています。勝利を収めている馬主の数に注目しなければなりません。馬主と現役馬のニーズを満たすような競馬番組の作成に焦点を当てていきたいと思います」。

 「競馬番組に投資するという点では、どこにニーズがあるのかをあらかじめ把握するようにします。もう少し強化することを検討すべきなのはおそらく競馬界の中間層でしょう。資金が必要となりますが、この分野に取り組みたいと考えています」。

 2023年上半期の賞金額は2022年から1%増の3,060万ユーロ(約48億9,600万円)となった。イード氏はこう続けた。「賞金額のトリクルダウン効果は極めて重要です。1%増というのは望んでいたほど多くはありませんが、現時点で私たちにできることなのです」。

 「喫緊の課題は馬主を引き付けることです。アイルランドに馬がいれば雇用が生まれるからです。アイルランドには本当に優秀で競争力のある調教師が多くいます。馬主も勝利を挙げることを望んでおり、私たちはあらゆるレベルで馬主層を広げていきたいと思っています。HRIの馬主部門は馬主を引き付ける機会を増やす試みとして、オープンデー(厩舎開放日)にも積極的に協力しています」。

 「公平でありながら激しい勝負を促進する必要があり、とても魅力的な競馬番組を用意しています。おそらく他の競馬国よりも頻繁に、最高級の馬が切磋琢磨するのをご覧いただけるでしょう」。

愛ダービー開催が終了する7月2日までの入場者数は2022年の50万5,752人から7.6%増加して54万4,147人となった。

 イード氏はこう語った。「入場者数が増加していることは励みになります。公平を期して言うなら、各競馬場は競走そのものを超えた価値提案に懸命に取り組んでいます。レースだけでなく顧客の満足度を上げることにも力を入れているのです」。

 「観客を引き付けるためにさまざまな方法を模索し続けなければなりません。若い観客のメディアの利用方法は間違いなく変わってきており、彼らが合わせているチャンネルに競馬が確実に存在するようにしなければなりません」。

 「今年はSNS上に多くの魅力的な素材がありました。とりわけ平地競走に関するものが目立っていました。私たちは、平地競走のワクワク感を理解していただくために"全速力の爽快感(Flat Out Exhilaration)"キャンペーンを立ち上げました。それはとても効果がありました」。

By Conor Fennelly

(1ユーロ=約160円)

[Racing Post 2023年7月27日「Field sizes, entries, runners and new owners drop in latest Horse Racing Ireland statistics」]


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