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2021年10月21日  - No.10 - 1

IFHAのブレスゲス会長、競馬界は気候変動に対処すべきと表明(国際)【開催・運営】


 「グローバルな競馬産業が気候変動の問題に取り組むべきときが来たと言われています」。

 IFHA(国際競馬統括機関連盟)の新会長に就任したウインフリート・エンゲルブレヒト=ブレスゲス氏は、新型コロナウイルスの世界的流行の影響により昨年に続きバーチャルで開催されたIFHA年次総会の基調講演でこのように呼び掛けた。

 ブレスゲス氏は競馬界がさまざまな大きな課題に直面する中、馬の福祉などの分野とともに、気候変動とサステナビリティ(持続可能性)はIFHAの戦略の重要な部分を占めていると述べた。

 「気候変動は、競馬界でまだ全体的な観点で適切に考察されていないテーマです。今こそ、競馬界が気候変動の課題に真摯に取り組むべきときです」。

 「競馬産業が気候変動の脅威にどのように立ち向かうか、またメンバー国が協力して二酸化炭素の排出量の実質ゼロに向け競馬とその運営をどのように適応させられるかについて、IFHAがグローバルな議論と探究をリードすべく全力を注ぎます」。

 「ほかの主要産業やスポーツと同様に、これは義務であり選択ではありません」。

 ブレスゲス氏は、競馬界と生産界はいずれも一流スポーツ産業であると同時に農業分野に大きく貢献し、"幅広い直接・間接雇用"を創出していると述べた。

 それは気候変動に対する業界の対応が"多くの側面"をもつだろうということを意味している。IFHAはサステナビリティと気候変動のための専門委員会を設置しようとしている。

 ブレスゲス氏はこう続ける。「気候変動そのものや、政府方針や競馬運営での目標排出量の変更がメンバー国にもたらす脅威を予測しなければなりません。そして、効果的な解決策を見つけなければなりません」。

 「競馬界がメジャーなグローバルスポーツとして、気候変動についてリーダーシップを発揮できると信じています。それはちょうど、私たちが商業的発展や公正確保のアプローチなどの分野で見せてきたリーダーシップのようなものです」。

 ブレスゲス氏は動物愛護に対する社会的態度が変化する中で、競馬界が馬の生涯においてすべての段階で福祉に取り組む姿勢を示すことがきわめて重要だと述べた。

 「完全なトレーサビリティ制度と引退馬が活躍できるセカンドキャリアへの道をメンバー国が構築することが不可欠です。パートナーと協力することで、これはIFHAの馬の福祉に関する将来的な取組みの主要項目となるでしょう」。

 ダイバーシティ&インクルージョン(多様性と包容)だけでなくメンタルヘルス(心の健康)の重要性もいっそう顕著になっていると、ブレスゲス氏は語る。

 「競馬界が次世代の騎手・調教師・厩務員などが目指すことのできる進路であり続けるためには、人間のアスリートの幸福度も同様に大事です」。

 「彼らの心身の健康を守るためには全体的なアプローチが必要であり、IFHAは専門家と協力して、この分野における業界の取り組みを推進していきます」。

 最後にブレスゲス氏は、1994年3月のIFHA設立以来会長を務めてきたルイ・ロマネ前会長が果たした"立派な貢献"を称えた。

By Bill Barber

[Racing Post 2021年10月8日「Racing told 'the time has come' to face up to the challenge of climate change」]


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