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2017年02月20日  - No.2 - 3

2016年の競馬観客数、サッカーに次ぐ2位(イギリス)【開催・運営】


 2016年英国スポーツ観客数ランキングにおいて、競馬は2位に返り咲いた。2016年は週前半の競馬場入場者数が増加したこともあり、競馬の観客数は合計で600万人近くに上った。2015年の同ランキングでは、ラグビーワールドカップが2位となったために競馬は3位に順位を落としていた。

 また、ロイヤルアスコット開催・チェルトナムフェスティバル・ダービー開催は、英国で最も観客を集めたスポーツイベントのトップ10に入った。

 月曜から水曜の競馬観戦の人気上昇は、賞金の増額により週前半の競馬開催日のステータスを上げるBHA(英国競馬統轄機構)主導の取組みが功を奏したものと解釈されている。

 競馬開催日数は同じだが、週前半3日間の合計入場者数は3年連続で増加し、特に月曜日は前年から2万8,211人増加した。なお、どの曜日も1日当たりの平均入場者数は2,100人を下回らなかった。

 BHAのスポークスマンであるロビン・マウンジー(Robin Mounsey)氏はこう語った。「月曜・火曜・水曜の入場者数が増加していることを喜ばしく思います。BHAは、よりバランスの取れた競馬開催日程にするために、競馬産業とともに取り組んできました」。

 「2017年は、1日当たりの賞金総額が5万ポンド(約700万円)を上回る日曜・月曜・火曜開催は2015年よりも39日多くなると思われますので、この傾向が続くでしょう」。

 2016年の総入場者数は598万7,167人となり、過去10年間で3番目に多かった。この記録は、悪天候のために2015年よりも19開催日少なかったにもかかわらず、また、入場無料などのキャンペーンも無かった中で達成された

 障害競走開催の平均入場者数は、ウォリック競馬場の入場者数が2015年の3万2,379人から4万1,604人(これまでで最高の28%増)となったことが一助となり、2015年よりも増加した。

 カートメル競馬場の入場者数は2015年の7万3,300人から21%増の8万8,744人となり、フォントウェル競馬場の入場者数は5万2,462人から18%増の6万1,876人となった。

 祝祭日期間も過去最多の入場者を集めた。12月26日~1月1日の入場者数は前年比13.8%増の20万4,106人となった。

 7月の入場者数は2015年の91万1,262人から9%増加して100万人にわずかに及ばない99万3,517人となった。この月には、エクリプスS(G1)、ジュライ開催、ジョンスミスズデー開催(ヨーク競馬場)、キングジョージ開催、グロリアスグッドウッド開催が施行された。

 競馬場協会(Racecourse Association)のCEOスティーヴン・アトキン(Stephen Atkin)氏は、こう語った。「1月~3月は雨の多い悪天候でしたし、リオ五輪やサッカーのユーロ2016などのビッグイベントがありました。そのような状況で、競馬が英国で2番目に多く観戦されるスポーツに返り咲いたことを嬉しく思います」。

 「この5年間の入場者数の増加傾向を見れば、競馬場で一日のんびり過ごすことはポピュラーになりつつあるようです」。


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By Jon Lees

(1ポンド=約140円)

[Racing Post 2017年1月18日「New spectator figures take racing back to second spot in 2016」]




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