2019年から従化区トレーニングセンターで競馬開催(中国・香港)【開催・運営】
香港ジョッキークラブ(Hong Kong Jockey Club: HKJC)は12月6日、2018年8月に開場する中国本土の従化区トレーニングセンターで、2019年から競馬を開催すると発表した。しかしHKJCのCEOウィンフリード・エンゲルブレヒト-ブレスケス(Winfried Engelbrecht-Bresges)氏は、馬券発売はないと強調した。
従化区トレーニングセンターは、広州から車で約1時間、シャティン競馬場から車で約4時間半の場所に位置する。HKJCはこの施設に37億香港ドル(約518億円)を投資してきた。これは香港の出走頭数を増加させるとともに、シャティン競馬場の厩舎地区の改築を可能にするためである。
同センターでは、年2回の競馬開催が行われて、レース成績が記録され、賞金も提供される予定である。しかしブレスケス氏は、これは中国本土の法律で禁じられている賭事の導入を意図したものではないと断言している。
ブレスケス氏はこう語った。「従化区トレーニングセンターは、従化区と広州の知名度を高める大きな潜在力を秘めています。私たちは看板となるレーシングカーニバルを開催することで、国際的にその実力が認められている競走馬や騎手をはじめとして、馬をケアする上での専門知識に至るまで、国際レベルの競馬とその運営をお見せするでしょう」。
「しかし私たちの従化区での開発は、馬券発売をともなう競馬を導入するためのものではありません。それは中国本土では違法となります」。
1988年に香港で第1回国際競馬開催が施行されて以来、香港競馬の質は大きく向上した。この新しい最先端のトレーニングセンターが更なる飛躍を確実にすることが期待されている。
ブレスケス氏はこう語った。「2016年末までに、香港調教馬26頭が"ロンジンワールドベストホースランキング"に入り、全体の8%を占めました。一方、香港のG1競走11レースはすべて、"世界のトップ100・G1レース" に入りました。しかし、私たちは将来の成長を確実にするために、より現代的なトレーニング施設の必要性を認識しました」。
HKJCは従化区トレーニングセンターへの投資に加え、2018/19年シーズンに始まるシャティン競馬場の厩舎地区の改築工事に15億香港ドル(約210億円)を拠出している。
By Tony McFadden
(1香港ドル=約14円)
[Racing Post 2017年12月7日「Racing to take place at Conghua training centre in China but without betting」]