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海外競馬情報
2013年03月20日  - No.3 - 3

英国競馬界のハイレベル代表団、初めて中国を訪問(中国)【その他】


 英国競馬界は、中国の駆け出しの競馬と馬産業に何を支援できるか明らかにするため、今週末中国にハイレベル代表団を派遣する。

 BHA(英国競馬統轄機構)が英国政府の支援を受けて調整したこの中国訪問は、以前内務大臣と保守党党首を務め、現在アリーナレーシング社(Arena Racing Company: ARC)の会長であるマイケル・ハワード(Michael Howard)氏が率いることになっている。

 北京および上海のほか武漢競馬場を訪問するなど多くの場所を回るこのツアーでハワード氏に同行するのは、BHAのCEOポール・ビター(Paul Bittar)氏、競馬場協会(Racecourse Association)の会長で中英ビジネス協議会(China-Britain Business Council)メンバーのイアン・バーロー(Ian Barlow)氏およびジョッキークラブグループのCEOサイモン・バザルゲット(Simon Bazalgette)氏である。

 他に専門知識を提供するのは、ARCのトニー・ケリー(Tony Kelly)社長、アスコット競馬場のCEOチャールズ・バーネット(Charles Barnett)氏、そしてレーシングエンタープライズ社(Racing Enterprises Ltd.)と英国チャンピオンズシリーズ(British Champions Series)の会長クリス・マックファデン(Chris McFadden)氏である。

 最初のコンタクトは2〜3年前にアスコット競馬場を通じて取られ、これまでに英国競馬界から個人レベルの控えめな訪問があったが、今回の訪問は最初のハイレベルの貿易代表団の訪問となる。

 英国競馬界は、すでにアイルランド、フランス、オーストラリアおよびニュージーランドが進出している中国との連携構築に遅れを取ってきた。昨年4月にアイルランドは、クールモア牧場とともに、天津で進められている大規模な競馬・生産事業開発の初の共同事業者に選ばれた。

 その後昨年8月には、フランスギャロ(France Galop)が獣医学および薬物規制科学分野、そして“国際的重要性”を持つ競馬日程の作成の分野で支援する協定に署名した。またアルカナ社(Arqana)は、天津の事業のためにセリ制度を確立する責任を一手に負うことになっている。

 BHAは2月19日、今回の訪問中にこれらと同様の契約が交わされるという期待が高まらないよう努めていた。そして、この訪問はむしろ、英国競馬の長所、背景、威信および質をはっきり示し、生産および調教の分野の専門知識を際立たせるための関係構築および教育を行う訪問であるとしている。

 BHAの渉外担当理事であるウィル・ランブ(Will Lambe)氏は次のように語った。「英国競馬界は、その質と歴史に基づく膨大な量の専門知識を世界レベルで提供できます。今回中国を訪れるハイレベルの代表団には、英国競馬の形成および発展に大きく貢献してきた国内投資をさらに呼び込むことなど多くの目的がありますが、今回は最初の訪問であり、今後の長期的な関係を築くことが目的です。私たちは多くの将来性ある新たな市場の開拓に積極的であり、産業として一緒に取り組みことを熱望しています」。

 代表団はさまざまな機関、個人および民間企業と会談する予定であるが、中国政府との高官レベルの接触予定はない。

 代表団が北京で会う組織には、中国馬術協会(China Equestrian Association)や中国馬業協会(China Horse Industry Association)が含まれる。

 英国政府は、企業の世界的な経済活動を援助するために設立された政府機関である英国貿易投資総省(UK Trade & Investment)を通じて支援を行っている。また政府が進めるGREATキャンペーン(訳注)の一環として北京の英国大使公邸でレセプションが開催される予定である。

 (訳注:エリザベス女王即位60周年やロンドンオリンピック開催で世界中の注目を集める2012年を期に、英国の持つさまざまな可能性を全世界で紹介し、英国の観光やビジネスの機会を最大化することを目的としたキャンペーン)

By Bill Barber

[Racing Post 2013年2月20日「Howard to lead racing’s first delegation to China」]


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